レポート

平成30年11月13日(火)8:55~9:45 実施

 総合的な学習の時間に、自分とお金との関わり方について実感を持って考え、生活に役立つ力を身に付けることを目的とした授業が実施されました。

 はじめに先生は、「ローンという言葉を聞いてどのようなイメージが思い浮かぶか」を生徒に尋ねました。

 生徒からは「一括で支払えないものを購入するときに分割で支払う仕組み」、「車」、「家」などの意見がありました。生徒の意見に関して、先生から、小型自動車の新車で160万円以上、土地付き一戸建て住宅は2,000万円以上の費用が必要になることが伝えられました。

 続けて、人生に起きる出来事で大きなお金が必要になるイベントについても生徒に尋ねました。

 「引っ越し」、「株式投資」、「結婚式」、「住宅購入」など、それぞれに大きなお金が必要になる出来事をイメージしているようでした。先生からは、「子育て」や「老後資金」も、大きなお金が必要になることが付け加えられました。

 ここで、大きなお金が必要な場合、主に「貯蓄」と「ローン」の2つの資金調達方法があることを確認していきました。

 3,000万円の住宅購入を例に考えてみると、貯蓄の場合は、1ヶ月5万円の貯蓄で50年という長い年月がかかります。ローンを利用する場合は、不足分を金融機関から借りて必要なときに住宅を購入することができ、借りたお金は後から少しずつ返していくことになります。ただし、お金を返す際には、お金の使用料にあたる金利がかかるため、借りたお金よりも多く支払わなければなりません。住宅ローンのように使い道を限定しているものと、カードローンのように使い道が限定されていないものがあることも確認しました。

 貯蓄とローンの違い、ローンのメリット・デメリットを確認したところで、シリーズ教材お金のキホン アクティブラーニング型授業プログラムガイド ローン編 を活用して、ローン利用時のポイントや、自動車をローンで購入しようとしているマナブさん一家にみんなでアドバイスを考えていくことが伝えられました。

 ワークシートと体験談シートが配付され、まずは個人ワークを進めていきました。

 体験談シートの体験談を読み解き、3つの選択肢の中から、ローンを利用するときの正しいポイントを選んでいき、全員が選び終わったところで、以下のとおり班内で答え合わせをしていきました。

 テーマ1 買うものが本当に必要かどうかを考える。

 テーマ2 万一のときに対応できる余裕のある返済計画にする。

 テーマ3 複数のローンの情報を集め、金利などの条件を比較する。

 次に、これら3つのポイントを踏まえ班で話し合い、マナブさん一家の自動車ローン利用について適切なアドバイスを考えていきました。マナブさんからのメッセージで気になるところに印をつけたり、マナブさん一家のプロフィールと照らし合わせたりしながら問題点を明確にしていきました。

 問題点に対する具体的なアドバイスを話し合う中で、「オプションを追加する必要はないと思う」、「車を購入する店舗によって、金利が違うと聞いたことがある」など、さまざまな意見が出てきました。

 アドバイスがまとまったところで、体験談シートで考えたテーマ1,2,3に合わせた問題点とアドバイスをいくつかの班に発表してもらいました。

テーマ1 せっかくだからと余計なものを追加しているのが良くない。
余計なものは買わない。必要最低限で良い。
テーマ2 生活費を節約すれば何とかなると思っているところが良くない。 余裕を持った返済計画を立てることが大切。
テーマ3 お店の人が勧めてくれた自動車ローンだけで決めてしまって大丈夫か。
自分で他のお店の自動車ローンについても調べたりして検討する必要がある。

 最後に、授業の感想を記入して授業は終了しました。