レポート

平成29年12月8日(金)14:25~15:15

 消費生活と環境、全9時間の1時間目として「お金はどこから来てどこへ行くのだろう」の授業が実施されました。

 本時の目標は、商品の購入に必要な金銭は、働くことによって得られる収入であり、購入の際には「必要なもの」か「ほしいもの」かを考える必要があることを理解することです。

 授業のはじめに先生から、「中学校に入学してから、どのようなものにお金を使っていると思いますか」という質問がありました。「制服や靴を買う」、「ノートを買う」など生徒から声が上がりました。

 ここで班になり、「学校で使う物」、「私生活で使う物」、「趣味や遊びなどで使う物」に分けてお金の使い道を話し合い、マグネットつきカードに書き出していきました。

 各班で話し合った費目を黒板に貼り出し共有した後、先生がある条件のもとこれらの費目を大きく2つに分けていきました。「どのような条件で分けたと思いますか」という問いに、「お金を払ったら物が手元に残るもの」と、「お金を払っても手元には何も残らないもの」に分かれていることに生徒たちは気づくことができました。家庭科では、これらを「物資」と「サービス」と言うこと、そして物資とサービスをまとめて「商品」ということを確認しました。

 

 ここで、はじめてのお金の時間 導入まんが「お金はどこからやって来る?」を確認しました。お父さんとお母さんが川上から流れてくるお金を網ですくっていることを想像している、あゆむ君の様子を見て、「そんなはずないよね」と隣同士で話し合う様子などが見られました。

 「それでは、あゆむ君の財布に入っているお金はどのような流れでやってきたのか、ワークシートに書いてみましょう」と、先生から指示がありました。あゆむ君にお金をくれるのは家族ということはすぐに分かるようですが、家族にお金をくれる人は誰なのか、そのまた前にお金をくれる人は誰なのかを話し合いながら考える様子も見受けられました。

 あゆむ君にお金をくれるのは「家族」、家族は働いた対価として「職場(企業)」からお金をもらう、企業にお金をくれる人は、商品やサービスを購入してくれる「消費者」であることが分かりました。また、あゆむ君もお小遣いで物資やサービスを購入する「消費者」であることから、お金が「循環」している流れも確認できました。

 次に、一人暮らし世帯の収入と支出について考えていきました。

 導入まんが「一人暮らしできるかな?」 を見た後、高卒の初任給が約16万円、手取りでは約14万円程度になることが先生から伝えられました。

 そこで、一人暮らしをするには、何にどれだけお金がかかるのかを考える班ワークに取り組みました。収入100%に対して、何がどれくらいの割合なのかを考えていきました。金額を計算し1日平均の金額から1ヶ月の支出の割合を考えていく班もありました。

 各班で話し合いがまとまった後、平均的な一人暮らしの支出の例を確認しました。最も大きい支出は住居であるところ、食料と間違えた班が多かったようで、スライドでそれぞれの割合を確認しながら、「一人暮らしは大変だと思う」、「実家から仕送りしてもらわないと難しい」などの意見が聞かれました。

 では、限られた収入の中でどのように生活をしていかなければならないのでしょうか。物資やサービスにお金を払う場合、「どうしても必要であり、ないと生きていけないもの」と、「なくても生きていけるが、欲しいもの」に分けて考える必要性について先生から説明がありました。これらは「ニーズ」と「ウォンツ」と言い、ニーズとウォンツの区分けは、人それぞれ価値観によって異なることも伝えられました。

 これらのことを踏まえ、最初に意見を出し合った「中学校に入ってからのお金の使い道」を、「物資・サービス」、「ニーズ・ウォンツ」に分類し、個人でワークシートに書き込みをしていきました。

 次時は今日の内容を振り返り、商品を購入する際の情報収集の必要性について学んでいくことが伝えられ、授業は終了しました。