レポート

平成29年12月12日(火)14:15~15:05 3年生 27名

 社会科(公民的分野)の授業で、生活設計・マネープランゲームを活用した授業が実施されました。

 はじめに先生から20歳代と30歳代のライフプランをカードで決めていくゲームであること、班で1人の人生を体験していくことが伝えられました。

 生徒たちは4~5人で1つの班を作り、係決め(班長、カード係、記録・計算係、思い出係)を行ったうえで、係が決まった班から、班長が教壇までゲームの資材を取りに行きました。先生からカード係に、裏返したカードを種類ごとに机に並べておくよう指示がありました。

 ゲームは20歳になり就職をして自分で収入を得て生活をしていくところから始まります。

 収入カードを引いて20歳代の収入が決まったところで、税金等の非消費支出について考えていきます。先生が「収入によって納める税金の額が変わるしくみを何というか」と質問すると、生徒の一人から「累進課税」と回答がありました。今回のゲームでも税金等を払いますが、累進課税によって収入の金額に応じて税金等の金額も変わることが説明され、資料集p2、3から収入に応じた非消費支出を探し、シートに記入するよう指示がありました。

 次に、基本生活支出カードを引いてどのような暮らしをしていくかを決めたうえで、自動車カード引きました。「自動車を買う」を引いた班は、どの自動車を買うか話し合い、購入した自動車の金額をシートに記入していきます。ここで、20歳代の収支をまとめ、ここまでの貯蓄額を計算しました。各班の状況は先生が板書していき、クラス全員で共有していきます。

 

 続いて30歳代の人生体験に進みます。30歳代では結婚、子育てなどの体験をしていくことが伝えられました。

 結婚について決める結婚カード、そして「結婚する」を引いた班は子育てカードを引いて子どもの人数も決めていきます。

 その後、20歳代で引いた「収入」、「基本生活支出」カードに書かれている、30歳代の収入と支出をそれぞれシートに記入していきます。30歳代になり家族構成や収入が変わったため、あらためて資料集から収入と家族構成に応じた非消費支出の金額を見つけていきました。

 次に、住居の購入について考えます。住居は裏返したカードを引くのではなく、班で話し合い、どの家を買うか・借りるかを決めていきます。「貯蓄があるため豪華マンションにしよう」とローンで<豪華・マンション>を選ぶ班などもいましたが、多くの班はこの先の人生にたくさんのお金がかかることを考えて、堅実な選択をしていました。

 ここで、万が一のために保険に加入するかどうか決めていきます。保険について決めた後、イベント&アクシデントカードを引きました。「病気で入院」のカードを引いたものの保険に加入していた班などは、治療費の支出が保険で補填されたことに安堵していました。最後に30歳代の自動車購入を検討し、結果をまとめました。

 

 結果をまとめるなかで、20歳代での収入と支出のバランスが悪かった班や、30歳代で住宅を購入したことでマイナスとなった班などでは反省点を話し合う場面もありました。

 

 先生からまとめとして、今日はカードで人生体験をしたので運で決まることが多かったが、本当の人生は実力や努力の要素も大きく関わってくること、大きな買い物をする時などその選択でその後の生活も変わってしまうのでしっかりと考えることが大切であることが伝えられました。

 また、日々の生活をしながら住宅などの大きな買い物をすることは大変ですが、そのような場合は銀行でお金を借りるなど、金融のしくみを活用することで、暮らしを便利にすることができること、今日の授業は30歳代までの人生体験だったが、40歳代、50歳代と人生は続いていくので、やがてやってくる老後の暮らしにもお金がかかることも考えておいてほしいことが伝えられました。

 最後に感想を個人でまとめて、授業は終了しました。

 生徒は、生活設計・マネープランゲームの体験を通じて、これまで社会科(公民的分野)の授業で学習してきた「税金」や「金融」のしくみが、実際の生活でどのように役立っているかを理解できた様子でした。