浜松市立細江中学校レポート 授業のねらい

授業のねらい

 授業を実施した野末先生は、平成23年度金融経済教育研究指定校である浜松市立庄内中学校で研究授業を実施、金融経済に関する授業の導入として支援教材、「知ろう!学ぼう!お金の使い方」と「生活設計・マネープランゲーム」を活用することで、生徒が楽しく正しい知識を身に付けることができた実績から、異動先である浜松市立細江中学校でも金融授業の導入としてカードゲームを実施した。  
 また今回の授業は、平成24年度 細江中学校公開授業学習会にて実施され、教育委員会関係者や市内の教員にも参観いただいた。

教材を活用した授業の実際

◇目標
 「生活設計・マネープランゲーム」を班員と協力しながら意欲的に取り組み、収支のバランスを考えてお金を使うことが大切だと気付くことができる。(関心・意欲・態度)

◇本時の視点 
 「生活設計・マネープランゲーム」を活用することによって、ゲーム感覚で、20歳代から60歳の定年退職までの人生設計を10年区切りで考えさせる。どうしてもお金がかかる年代があることや、いくら貯蓄しても「思い出ポイントが少ない」という人生では、つまらない人生になってしまうことを知り、収入と支出のバランスがよいことがよい人生につながることに気付かせたい。

授業を実施した教員の声

 今までの金融の授業というと、銀行のはたらきや日本銀行の役割、株式会社のしくみなどを理解することが中心で、堅苦しく興味ある単元ではなかった。つまり、知識・理解が中心となり活用が不十分だった。そこで、今後生活していくうえで役立つ生きた内容のある単元にしたいと考え、親しみやすさも考慮しゲームやシミュレーションを取り入れた。
 「生活設計・マネープランゲーム」を単元のはじめに行い、楽しみながら自然にどのような選択をすれば、自分のライフスタイルに近づけることができるのか考えさせ、収入に見合った支出という考え方を意識させる。さらに、「クレジットやローンの上手な活用方法」や「信用の重要性」を理解させたうえで、「1ヶ月10万円生活」のシミュレーションをさせることによって、この単元で学習する内容が自分の生活により身近なものとなり、収入と支出のバランスのとれた人生設計を考えることができるようになると考える。  
 また、お金の増やし方のひとつの例として「株式ゲーム」で株式について学習する。収入面と支出面の両面の学習を通して、生徒がバランスのとれた人生設計を立てられるようになることを期待する。

授業を参観した教員の感想

  • ゲームを通して生徒たちが、自分たちの人生のように一喜一憂し、人生の選択を考えるなど真剣に取り組んでいる様子がうかがえた。 
  • 単元構想に工夫があり、生徒たちにとって、興味を持ちやすい授業だと思いました。
  • 先生も楽しそうでしたが、どの生徒も生き生きと授業に参加しているのが印象的でした。