平成27年1月27日(火)実施

愛知県立守山高等学校レポート 講師派遣

 家庭基礎「消費者として自立する」授業の一環として、ライフプランとお金について学ぶ講師派遣授業が実施されました。
 
 講師からは、本時の3つのねらい「使うと貯める」、「ローンについて」、「クレジットについて」が伝えられ、授業が始まりました。

 「使うと貯める」については、新卒者の初任給と給与明細から考えていきました。給与から社会保険料や税金などが差し引かれ、手取り収入の中で、生活にかかる支出と貯蓄を考えなければいけません。仕事をしている30歳未満の独身の人の平均貯蓄額は約180万円です。今まで、お金を貯めるということを意識していなかった生徒たちは、その貯蓄額に驚いていました。
 目的は様々ですが、20歳代の約8割が毎月貯蓄をしています。「結婚資金」や「住宅購入のため」に貯蓄をしている人もいることが講師から伝えられた後、代表的なライフイベントに要する平均的な金額を確認していきました。
 お金を使うだけでなく、これからのライフイベントをふまえて貯蓄をするなど、計画的な家計管理の大切さを知ることができました。

 次に、「お金を借りる」ことについて考えていきました。
 先ほど確認した代表的なライフイベントに要する費用の中で、マンション購入額は全国平均3,758万円でした。住宅など高額なものを購入する場合、ローンを利用して購入することで、全額貯めてから買うよりも早く手に入れることができます。
 しかし、将来の収入を見越して返済計画を立てることが必要であること、金利がかかるため、借りたお金よりも多い額を返済しないといけないことが講師から伝えられました。
 ローンの種類を確認する際に、住宅ローンや自動車ローンなど目的が明確なものは金利が低く設定されるが、フリーローンのように目的が決まっていないものは金利が高く設定されているため、返済する金額も多くなること、これから生徒たちが活用を検討する場合もある奨学金も、ローンと同じように借りたお金より多い額を返済しないといけない場合があるため、利用する際には注意が必要なことも伝えられました。

 ローンは、お金を借りて後から少しずつ返済する約束ですが、クレジットは、商品を買ったり、サービスを受けたりした代金の支払いを後にする約束のことです。
 クレジットカードは、購入者・加盟店・クレジット会社の三者間契約です。クレジット会社が購入者の利用代金を立て替え、利用者は後からクレジット会社に利用代金を支払います。一括払いは手数料はかかりませんが、分割払いやリボルビング払いは手数料がかかるため、ローンと同様に計画的に利用することの重要性が講師から伝えられました。

 最後に、「ズバリ!私のどこがいけなかったの?賢くつきあうローン&クレジット」を視聴し、クレジットカードの使いすぎから、多重債務におちいった人の状況の例を確認しました。

 最後に講師から、「お金との付き合いは難しい部分もあるので、使うこと、貯めること、借りることについてよく考えるようにしてください」と伝えられ、授業は終了となりました。
 生徒たちにとっては、これからの人生でお金とどのように関わっていけばよいのか、真剣に考える授業となりました。