平成25年12月9日(月)実施

神戸市立西落合中学校レポート 講師派遣
 私たちの暮らしと経済の授業の一環として、銀行の機能や役割を理解するために講師派遣授業が実施されました。  


 講師は、生徒たちが銀行についてどのくらい知っているのかを確認することから授業を始めました。「この中で、銀行に行ったことのある人、手を挙げてください」という質問に対して数人だけ手が挙がりました。中学生にとって銀行は、あまり身近な存在ではないようです。  
 続いて、「みなさんが知っている銀行の名前をできる限りワークシートに書き出してみてください」という指示が出ました。生徒たちは行ったことのある銀行、CMなどで見聞きしたことのある銀行などを思いだしながら書き出していきました。書き出した銀行名を発表してもらうと、「池田泉州銀行」「南都銀行」「みなと銀行」「三井住友銀行」「みずほ銀行」などの銀行名が出てきました。  
 これらの銀行の中で、「みずほ銀行」「三菱東京UFJ銀行」「三井住友銀行」はメガバンクと呼ばれる全国に支店を持つ大きな銀行であることや、都市銀行、地方銀行、信託銀行、その他銀行などに分類できることが講師より説明されました。  
 現在日本には197の銀行があるということに、生徒たちは「けっこうな数があるんだ」と驚いていました。  

 続いて、銀行業務について確認を進めていきました。  
 「午後3時に銀行が閉まったあと、銀行員は何をしているでしょう」という問いに、「お店の中で仕事をしたりしている」ということはほぼ全員分かっていました。では、なぜ銀行は午後3時で閉まってしまうのか、銀行と一般企業との違いについて説明がなされました。  
 銀行は、免許を取得することが必要であり、「銀行」という名称を使わなければいけないこと、営業時間や休日は法律で決められているということを、生徒たちは初めて知ったようです。  
 不特定多数の人から大切なお金を預かる業務などを行う銀行は、厳しい決まりのもと、業務を行っているということが見えてきました。  
 また、銀行や信用金庫、証券会社や生命保険会社は金融機関と呼ばれること、金融とは、教科書にも説明があるとおり、「お金が余っている家計や企業と、お金が足りない家計や企業の橋渡し」のことを指し、資金を融通するという意味だということを確認しました。  

 金融機関の代表的な存在である銀行は、どのような業務を行い、社会の中でどのような役割を担っているのか、三大業務を通して理解を深めていきました。  
 「預金」「貸出」「為替」の業務を通して、預けられたお金を必要としている個人や企業、国や地方公共団体などに貸し出すことで、豊かな社会を作る役割を担っていることが分かりました。  
 あわせて、銀行は預金利息と貸出利息の差額や、振込の手数料から利益を得ているということも、三大業務を理解することでスムーズに理解できたようです。

 質疑応答では、「銀行がたくさんあるのはどうしてですか。銀行数が少ない方が、ひとつの銀行が利益を多くあげられると思うのですが」、「銀行員は転勤が多いですか」など、授業内容を通して疑問に思ったことや、感じたことを積極的に生徒たちは質問していました。 

 銀行の機能と役割を理解することで、銀行を身近に感じ、銀行や金融機関について興味関心を持つきっかけとなる授業となりました。