香川県立坂出商業高等学校レポート 授業のねらい

授業のねらい

 本クラスは2学期から金融経済教育について学び始めたクラスである。今まで考えたこともない将来のお金のことや、銀行の預金利息のことなどにふれたが、あまり実感がわかない現状がある。
 しかし、早ければ数ヶ月後には社会人となり、自分で得た収入でやりくりするようになる生徒もいる。卒業後の進路が決定しはじめている今が、将来のことを考えるのに適切な時期と考え、生活設計・マネープランゲーム体験を土台に、より具体的な将来設計について考えることとしたい。

教材を活用した授業の実際

 生活設計・マネープランゲームで、20歳代から定年までの人生を疑似体験し、まずは自分自身の将来についてイメージを持てるようにしたい。
 その後、ゲームでは実際の生活と異なる設定もあるため、より現実的・具体的な将来設計やマネープランを作成できるよう、本時の授業を実施する。
 本時では、自分が得た収入からさまざまな費目についての支払いがどのくらいかかるのか、その結果貯蓄できる金額がどのくらいになるのかなど、模擬紙幣を使いお金の動きを体験しながら、具体的に考えさせる。
 また、生活設計に大きく関わる預金の方法、特に家族を持ち子どもができた場合に、子どもの将来のためのお金を、どのような方法で貯めていくのかを考えさせ、将来に役立つ知識を身につけさせたい。

生徒の感想

  • お金や保険のことなど、今まで知らなかったことやあまり興味がなかったことでも面白く知ることができ、とても楽しかったです。将来のために貯金するなど、考えてもみなかったことを考える機会ができてよかったです。
  • 家計や銀行の話など、将来に役立つ話が聞けてとてもよかった。
    普段は聞けないお金の話は、自分も大人になったら悩まされることになると思うので、しっかり理解して役立てたいと思います。
  • 生活設計・マネープランゲームを体験して、「こんな人生になればいいな」と考えました。銀行見学をして銀行の業務や役割を知ったり、お金の上手な貯め方を教えてもらったり、ためになる授業でとてもよかったです。

先生の感想

 今回の授業内容は、生徒にとって「自分の人生を通して、お金との関わり方を考える」という身近な内容であったため、楽しく取り組むことができていたと思います。生活設計・マネープランゲームは楽しく取り組めたので、収入や支出の金額がより現実的な設定であれば、さらに授業で活用しやす いものになると思いました。

 ローン&クレジットのABCやライフステージで学ぶ銀行は、生徒にとって難しい内容もありましたが、銀行見学と合わせて授業を実施することで、理解を深めることができたと思います。