銀行も一般の企業と同じように業務を行い、それに併せて事務手続を行っていますが、銀行は公共性が高く、お客さまの大切な資金を取扱う機関であることから、その業務・事務は極めて厳正に行われる必要があります。一方で、銀行の業務・事務は、業務規制の緩和、消費者保護制度の拡充、ITの進展、税制の改正等により大きな影響を受けるため、常に柔軟な対応が求められることとなります。
全銀協では、銀行の業務・事務が厳正かつ迅速に行われるとともに、さまざまな環境変化のもとでも充分な対応が図れるよう、下表のような分野において、各種のガイドライン・Q&A・留意事項・共通フォーマットの制定といった活動を行っています。また、そうした制定事項については「全銀協通達集」として整理し、会員銀行における日常の実務処理の円滑化に役立ててもらっています。
| 業務分野 | 事務分野 |
|---|---|
|
|
わが国の銀行が決算時の公表する財務諸表は、企業会計基準委員会が設定する日本の会計基準にもとづいて作成されており、日本の会計基準は、国際会計基準審議会(IASB)が設定する国際財務報告基準(IFRS)との調整作業が進められています。また、上場企業等の連結財務諸表にはIFRSを適用することが検討されています。
全銀協では、日本の会計基準やIFRSの見直しに際して、銀行の財務諸表がその財政状態・経営成績を適切に表示するように、企業会計基準委員会およびIASBに対して積極的な意見発信を行っています。
国民が安心して生活していくためには、公的サービスが必要不可欠です。国・地方公共団体は、社会保障、住宅や道路の整備などの幅広い公的サービスを国民に提供しており、こうした活動資金の主要な財源が税金です。税制とは、課税のための枠組みのことです。国は、この税制をわが国の経済・社会を取り巻く環境変化に合ったものとするため、毎年度、必要な改正を行っています。
全銀協では、この税制改正に合わせて、国民にとって大切な年金や住宅に対する減税措置の拡充、金融資産に対する課税の簡素化などの要望を取りまとめ、その実現に向け、政府や関係政党に働きかけを行っています。
わが国では、戦後の復興期において郵便貯金・政策金融機関といった公的金融システムが一定の役割を果たしてきました。しかしながら、経済が成長し、民間金融機関や金融資本市場が発展したにもかかわらず、これが温存されたことから、公的金融部門の肥大化や「見えない国民負担」の拡大、金融資本市場への悪影響といった弊害が現れ、その改革が求められるようになりました。
全銀協では、郵便貯金事業については、郵便貯金の巨大な規模から生じる「金融システムの不安定性」や「金融市場の歪み」といった弊害を是正し、公正な競争を促すことで公的部門から民間部門へ資金の流れを変えることにより、経済の発展および国民の利便向上を図ること等が重要であるという観点から、銀行界の意見を表明しています。また、政策金融機関については、政策金融の機能を見直したうえで、民間にできることは民間に委ね、政策金融の役割を必要最小限の規模と手法に限定することで「民業補完の徹底」を図ることが重要であるという観点から、意見を発信しています。
全銀協では、中小企業・個人のお客さまに対する金融の円滑化において、一層の創意工夫、質の高い金融商品・サービスの提供を通じて、国民経済の健全な発展に貢献する視点から、銀行界の総意として共有すべき理念を「中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針
」として制定しております。