テーマ:金融経済教育について~授業で使える体験ワークショップ~平成26年8月8日(金)10:30~12:00

レポート

 兵庫県東播磨地区家庭部会のセミナーに講師を派遣し、高校家庭科教員13名を対象として、金融経済教育についての講話(30分)と、カードゲーム教材の体験(60分)を行いました。  
 初めに、高校生のお金に関する認識度についてクイズを通じて確認しました。お年玉をどうしているか、年利2%の利子の計算など、高校生を対象とする調査結果をもとにしたクイズを通じて、暮らしで活かせる金融の知識が不足していることが分かりました。また、高校を卒業してから金融に関する正しい知識を学ぶ機会が少ないことから、高校生までに「金融リテラシー」を身に付けることの必要性・重要性を確認しました。 
 続いて、金融経済教育を巡る動きとして、「金融経済教育研究会」がとりまとめた「最低限身に付けるべき金融リテラシー」や、政府の消費者推進基本方針(25年6月)について説明しました。そして、金融広報中央委員会の「金融教育プログラム」に沿って、金融経済教育の意義や目的について説明し、高校生が学ぶべき内容について確認しました。 
 次に、全銀協の金融経済教育活動として、「ライフステージで学ぶ銀行」「ローン&クレジットのABC」といった高校家庭科の授業で活用できる教材や、生活設計やローン&クレジットをテーマに学校へ講師を派遣する「どこでも出張講座」について紹介しました。   

 後半は、「生活設計・マネープランゲーム」の教材体験を行いました。通常は、生徒4~6人で1つのグループになりますが、今回は2~3人で1つのグループとして体験しました。ゲームは引いたカードで収入と支出が決まります。20代から10年ごとに、結婚や住居などの選択をしていき、選択に伴う費用とともにワークシートに記入します。30代までゲームが進行し、50分授業で活用する場合はいったんゲームを中断し、振り返りを行うとよいことを確認しました。 
 続いて、40代以降のゲームを継続します。40代と50代では、様々なイベントやアクシデントのカードを引きます。なかなか赤字が解消されない班では、家計の見直し方法について検討しながらゲームを体験していました。 
 退職金のカードを引いてワークシートを完成させた後、班ごとに結果を発表してもらいました。家族構成や貯蓄額、思い出ポイントなどを黒板の一覧に書き出し、どんな人生であったか、実際の人生であればどんな点に気を付けて生活設計やマネープランを考えていけばよいのかを発表してもらいました。 
 最後に、授業で活用する上での留意点などを意見交換し、教材の取り寄せ方法(無償)について説明してワークショップは終了となりました。

使用教材