テーマ:金融経済教育の実践について ~生活設計・マネープランゲーム体験ワークショップ~平成26年11月25日(火)15:45~16:20

レポート

マーケティング・経済研究部研究協議会

 マーケティング・経済研究部研究協議会に講師を派遣し、教員約20名を対象として、金融経済教育についての講話と、カードゲーム教材の体験を行いました。

 はじめに、金融経済教育の目的と内容について、金融広報中央委員会の「金融教育プログラム」に沿って説明をしました。そして、金融経済教育を巡る政府の動きとして、「金融経済教育研究会」の報告書(25年4月)、消費者教育推進基本方針(25年6月)について説明しました。さらに、「金融経済教育推進会議」における「最低限習得すべき金融リテラシー」にかかる「項目別・年齢層別スタンダード」の検討について紹介し、小学生~高校生が習得すべき金融リテラシーについて確認をしました。
 次に、全銀協が実践している金融経済教育活動について、どこでも出張講座や金融経済教育研究指定校制度、千葉県における教材を活用した授業実践例などを紹介しました。

 後半は、「生活設計・マネープランゲーム」の教材体験を行いました。通常は、生徒4~6人で1つのグループになりますが、今回は参加者1人ずつに教材を配り体験をしてもらいました。ゲームの概要を理解してもらうために「3分でわかる!生活設計・マネープランゲーム」の映像を見ていただいた後、ゲーム体験を行いました。
 ゲームは引いたカードで収入と支出が決まります。収入はより現実的な体験ができるよう、税金や社会保険料など非消費支出を引いた「手取り収入」を計算する作業を行います。20歳代から10年ごとに、結婚や住居などの選択をしていき、選択に伴う費用とともにワークシートに記入します。50分授業で活用する場合には、30歳代までの人生経験から、さまざまなライフイベントとお金の関係、人生の満足度などを考察することが伝えられました。
 実際の授業で活用する場合には、班ごとの結果を黒板やホワイトボードの一覧に書き出し、比較検討させること、家族構成や貯蓄額、思い出ポイントから、どんな点に気を付けて生活設計やマネープランを考えていけばよいのかを考察させることで、より身近で現実的な考え方ができるようになるなど、ゲーム体験が生徒たちの生きた知識となるポイントを講師が説明しました。

 高等学校商業科の教員が参加した研修となりましたが、講師からは、全銀協の金融経済教育に関する支援を活用しながら、商業科の教科に限らず家庭や公民、総合的な学習の時間の中でも金融経済教育を実施していって欲しい旨伝えられ、研修は終了しました。

使用教材