テーマ:“授業で使える”金融・経済教育プログラム体験ワークショップ平成25年8月23日(金) 15:30~17:00

レポート

高槻市教育委員会教員研修

 高槻市教育委員会が主催する教員向け研修に講師を派遣し、高槻市の中学校の社会科教員や小学校教員等8名が参加し、全銀協が作成した金融経済教育プログラム「大好きなアーティストから考える あなたと銀行のかかわり」を活用した模擬授業を体験するワークショップを行いました。

 ワークショップでは、中学生のお金に関する認識度を再確認することから始まり、教材の特徴について映像を見ながら説明を受けた後、教員役である講師の進行で、先生方は生徒の立場で教材のワークシートを使った模擬授業を体験しました。 
 ワークシートは、教科書と連動し、金融・経済単元への興味関心を高め知識習得につなげる基本授業「あなたとアーティストにかかわる銀行の役割」と、習得した知識をもとに金融について考え理解を深める発展授業①「銀行の役割:資金仲介」、発展授業②「金融機関の業務:融資(貸出)」および発展授業③「直接金融・間接金融」の4種類です(授業進行の詳細はティーチャーズガイドに掲載されています。)。 
 基本授業のワークは、「中学生が自分の好きなアーティストのDVDを買う」という身近な事例からお金の流れを考え、銀行の役割である資金仲介を理解するものです。DVDを購入するために代金を振り込んでから、アーティストに印税(アーティストの収入)が届くまでのお金の流れを、まず、先生ひとりひとりが生徒の立場でワークシートに書き込み、次に4~5人のグループで話し合ってグループとしての結論を出し、ホワイトボードに書き出して全体で共有しながら正解に導きます。  
 発展授業については時間の都合上、発展授業①と発展授業③についてはワークのポイントの紹介のみとし、発展授業②はワークを実際に行いました。 
 発展授業①について、社会を支える様々な仕事の人にとってのお金を借りることのメリット・デメリットや、企業がお金を借りることでどんなことが実現できるようになるかを考え、資金仲介が世の中で果たす役割を考えるワークのポイントを紹介しました。 
 発展授業②は、3つの企業への融資の事例について、貸出を行う銀行員の立場で考えることで、貸出を行うとき・借りるときに大事なことは何かを学ぶものであり、実際に先生方に模擬授業を体験していただきました。 
 最後に、発展授業③について、アーティストの会社の新規事業に資金が必要になったという前提で資金調達の方法を学び、消費者の立場からアーティストの会社を資金面で応援することを考えるワークのポイントを紹介しました。

 ワークショップに参加した先生からは、身近な事例を題材にしたワークシートと、ディスカッションを行う形式は、生徒が興味関心をもって取組むことができそうとの評価がありました。

使用教材