テーマ:生活設計・マネープランゲームと全銀協の金融経済教育平成26年6月16日(月) 15:00~16:20

レポート

川崎市社会科教育研修講座

 川崎市社会科教育研修講座に講師を派遣し、教員約60名を対象として、 金融経済教育についての講話と、カードゲーム教材の体験を行いました。  
 まず、金融経済教育の目的と内容等について、金融広報中央委員会の「金 融教育プログラム」に沿って説明をしました。そして、金融経済教育を巡る政府 の動きとして、「金融経済教育研究会」の報告書(25年4月)、消費者推 進基本方針(25年6月)について説明しました。さらに、「金融経済教育推 進会議」における「最低限習得すべき金融リテラシー」にかかる「項目別・年齢 層別スタンダード」の検討状況について紹介し、中学生が習得すべき金融リテラ シーについて確認しました。  
 次に、全銀協が実践している金融経済教育活動について、どこでも出張講座金融経済教育研究指定校制度、川崎市における教材を活用した授業実践例などを紹介しました。 
 続いて、「生活設計・マネープランゲーム」の教材体験を行いました。通常は、生徒4~6人で1つのグループになりますが、今回は3人で1つのグループとして体験しました。ゲームは引いたカードで収入と支出が決まります。20代から10代ごとに、結婚や住居などの選択をしていき、選択に伴う費用とともにワークシートに記入します。概ね40分間で30代までゲームが進行し、50分授業で活用する場合はいったんゲームを中断し、振り返りを行うとよいことを確認しました。 
 続いて、40代以降のゲームを継続します。40代と50代では、様々なイベントやアクシデントのカードを引きます。最後にワークシートに記入した結果を発表しながら振り返りを行います。  
 ゲーム終了後は、実際の授業での活用法について検討しました。  
 マネープランシートについては、記入の順番が分かる指示が記載されているとよい、使ったお金だけが合計できるような形式にした方がよいという意見が出ました。また、ゲーム全体としては独身の方が、お金が貯まってよいという感想を生徒が持ちやすいと思うが、そのような感想が出た場合の対応をどうするか、現実的なことを考えれば、税金等の負担についても触れた方がよいのではないかという意見も出ました。  
 講師からは、ゲーム体験を通して、収支のバランスや生活設計の大切さに気付いてもらうこと、人生の満足度・充実度はお金だけでは測れないということを、貯蓄額と思い出ポイントのバランスから考えてもらうことをねらいとしていることが説明されました。  
 最後に、今回の先生方の意見や、授業で活用いただいた先生方の意見をふまえて、今後さらに改善を加えていきたいことを説明しました。

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