レポート

 1年生のLHRの時間に、ライフプランについて考える授業が実施されました。
 人生を生きるうえでどのくらいお金がかかるのかを考えることで、進路や将来についても考えていくことに繋げていきます。

 授業のはじめに、高校卒業後の進路と、定年までどのくらい働くのかというイメージをさせ、その中で「どのくらいお金を稼ぐのか」や「どのようなことに多くお金がかかるのか」などを、生徒に聞いていきました。先生から平均的な生涯賃金や住宅購入の費用などが伝えられ、これからの人生でかかる金額を全員でイメージしてから、活動に入りました。
 ワークシート、ワークシート作成用資料、「ローン&クレジットのABC」が配布され、まず、ローン&クレジットのABCp2-3を見ながら、「なぜライフプランを考えることが大切か」について考えました。先に先生から説明のあった「人生の中の大きな支出」に備えて、資金計画が必要なことを改めて確認しました。
 次に、自分が20~50歳代の各年代になったときに、どのような家族構成になっているか、どのようなライフイベントが起こり、それぞれのライフイベントにどのくらいのお金がかかるのか、生徒一人ひとりが自分の未来を想像して、ワークシートに記入しました。先生が作成した、高校、専門・短大、4年生大学卒ごとの初任給やそれぞれの支出、住居や結婚、子育てにかかる費用が書かれたワークシート作成用資料を見ながら、自分の将来のライフプランとそれに関する収支をワークシートに記入し、各年代での収入、支出、貯蓄額を計算しました。

 生徒の中には、20歳代のライフイベントのイメージがつかめず、なかなか考えがまとまらないという生徒もいましたが、「こういう時はどうしたらいいのか」など先生に質問をしながら進めたり、逆に、結婚・出産・住宅購入などを詰め込み、理想の家族や人生設計のための費用と収入のバランスが取れず、20歳代で貯蓄がマイナスになっていた生徒もいました。

 授業の最後に、今回の活動では、支出の計算をおおまかな項目と金額にしているが、本来はさらに種々な費用があり、例えば近い将来のこととして、大学進学の際に「奨学金」を借りる場合は、奨学金の返済もしていく必要があることが説明されました。先にお金を借りて、あとから返済する「ローン」の仕組みについて学び、生徒たちにも身近な「携帯電話の端末料金の支払い」も同じ仕組みであることが説明され、返済が滞ると今後ローンが組めなくなる可能性があることも学びました。

 得られる収入とその収入のなかでやりくりをして生活することの大変さを体験することで、「親のありがたさ」を実感した生徒も多かったようです。