平成28年10月3日(月)実施

 公民科 現代社会の経済の内容のまとめとして、生活設計・マネープランゲームを活用した授業が実施されました。

 授業のはじめに、先生から「生活設計」とは、「例えば、自分は誰と結婚するのか、結婚するためには何が必要か等を考えていくこと」、「マネープラン」とは、「自分のお金を何に使うのかを考えること」が伝えられました。また、今回のルールとして、「少しでも貯蓄をすること」、「人生の満足度を表す『思い出ポイント』にも注目すること」の2点が伝えられました。

 4〜5人で1班を作り、「班長」「記録・計算係」「カード係」「思い出係」を決め、20歳代の人生体験がスタートしました。
 まずは、資料集p10-11「キャリアカード一覧」を参考に職業を決め、各班発表していきました。「公務員」「保育士」「漁師」「弁護士」「プロスポーツ選手」など、職業を具体的に考えることで、「働いて収入を得ること」がイメージしやすくなったところで、収入カード引き、20歳代の収入を決めました。ここで先生から「非消費支出」について説明がありました。収入のなかには、税金や社会保険料など、自分では使えないお金があることが伝えられ、資料集p2-3から年収に応じた非消費支出の金額を探してマネープランシートに記入するように指示がありました。また、「非消費支出」に含まれる所得税にかかる累進課税制度など、これまでの授業で学習した財政政策のしくみが自分たちの生活に関わっていることを理解しました。
 次に、基本生活支出カードを引き、生活にかかるお金を決めました。
 続いて自動車カードを引いて自動車の購入を検討していきますが、「自動車を買う」カードを引いた班は、貯蓄額や思い出ポイントとのバランスを考えて、自分たちでどの自動車(お手ごろ・標準・豪華)を購入するか選択するよう指示がありました。ここで20歳代の収支と思い出ポイントをまとめ、20歳代の人生体験は終了しました。この時点で貯蓄額がマイナスになっている班もあり、この後どのように生活していくか話し合っている様子も見受けられました。

 30歳代の人生体験では、「結婚」「子育て」「住居の購入」「イベント&アクシデント」など様々なライフイベントがあることが伝えられ、「人生の三大資金」について確認しました。人生の三大資金は、人生の中で特に多くの資金が必要な出来事であり、予め備えておく必要があることが伝えられました。
 結婚カード、子育てカードを引いて30歳代の年収、家族構成を決めました。年収、家族構成が変化することで非消費支出の金額が変わることを確認して、再び資料集から非消費支出の金額を探し、基本生活支出と併せてマネープランシートに記入していきました。夫婦の働き方による収入の変化や、子どもの人数による支出や非消費支出の金額の変化に気づく生徒もおり、自分の将来の生活設計に照らし合せていました。
 次に「住居の購入」について考えていきます。先生から「ローン」について説明がありました。資料集p7を見ながら「頭金」、「金利」、「支払い期間」、によって、最終的に支払う金額が変わることを理解していきました。「一戸建て購入」「マンション購入」「賃貸」の3枚の住居カードを見て、班で話し合い決めていきます。すでに貯蓄額がマイナスのため、賃貸の中から選ぶことしかできない班は、これまでの収支のバランスについて反省する様子もありました。
 次に30歳代の自動車購入について検討していきます。先生から「自動車は耐用性などもあり、一般的には10年ほどで買い換えていくこと」が伝えられ、自動車カードを引いて自動車の購入を検討しました。
 続いて、これからの人生で起こるかもしれない様々なアクシデントに備えるために、保険の加入について検討をしました。保険に入るかどうか決めた後、イベント&アクシデントカードを引きました。火事や盗難など、アクシデントの種類によっては、保険によって損失を抑えることができることを体験しました。
 最後に30歳代までの貯蓄額と思い出ポイントを集計し、これまでの人生を振り返りました。班長に20歳代の収入と基本生活支出、最終的な貯蓄額と思い出ポイントを発表してもらい、各班の結果を比較しました。生徒たちは、収入と基本生活支出のバランスや、自動車、住居、家族構成など要因によって貯蓄額が変わることに気づきました。

 まとめとして先生からは、まとめとして「人生の選択によって結果が変わること、収支のバランスを考えてマネープランを立てることが重要であること」が伝えられました。
 最後にワークシートに気づいたこと、30歳代以降の人生をどうしたいかなどを各自まとめ、授業は終了しました。