平成24年11月17日(水)実施

豊島区立駒込小学校レポート3時間目

3時間目は、銀行の「融資」という仕事について学ぶ授業が実施されました(2校時)。 


(DVD2-1) 
 主人公たちが銀行にお金を借りに行く様子を視聴した後、先生は「自分だったら主人公たちにお金を貸しますか?」と、銀行員の立場で考えてみるように促します。生徒たちの直感的な答えは「貸さない」というものでした。そこで、まず身近な出来事として、自分が大切なものを友達に貸したときのことを思い出しながら、「大切なものを貸すとき、どんな人に貸したいか」をワークシートに書いてもらいました。最初に、相談なしで自分で考えて個人書きをし、グループ読みをして、最後に手を挙げて発表しまず。きちんと返してくれる、失くさない、壊さない、失くしても弁償してくれる、借りたい理由がしっかりしているなど、様々な意見が出ました。 


(DVD2-2)
 銀行にお金を借りに行った主人公たちと銀行員とのやりとりを視聴しました。

 「お金を貸すとき、銀行の人は、どんなことに気をつけると言っていたかな?」→「本当に返してくれるかどうか」、「そのことを何というのかな?」→「信用性」という先生と生徒のやりとりを、先生が黒板にまとめていきます。そして、信用性、成長性、計画性、公共性の4つのポイントが書き出されました。このなかで、社会のために役立つかどうかという「公共性」は、生徒には少し分かりにくいようでした。 

 先生は、この4つのポイントに沿って、主人公たちの事業計画をどう評価するか、銀行員になったつもりで、ワークシートを使って判断してみるように促しました。


(DVD2-3)
 主人公たちから事業計画の内容を詳しく聞いた銀行員が上司に相談するところでDVDは終わります。借りることができたかどうか分からないため、生徒は「えっ、これで終わりなの?」と、少し戸惑ったような反応でした。 

 先生は、4つのポイントを踏まえて、主人公たちにお金を貸すかどうか、銀行員になったつもりでもう一度判断してみるように促します。改めて、融資してもいいと思うか生徒に聞いてみると、融資してもいいという生徒が半分くらい、融資はできない、どちらともいえないという生徒が残りの半々くらいになりました。 

 そこで、先生は「今日は銀行関係者の方に来ていただいているのでお話を聞いてみましょう」とゲストティーチャー(全国銀行協会)を紹介しました。 

 ゲストティーチャーからは、「熱意が大切。そのうえで、信用性が最も大事だが、例えば、すでに性能が良いものを作っている会社が他にあったら、成長性が見込めないため信用性があっても貸せないこともある。」「信用性が大事なのは、銀行が貸し出すお金はみなさんから預かったお金であり、必ず返してもらう必要があるから。ただ、それだけを見るのではなく、夢をもって新しい分野に取り組むことは、成長性や公共性にもつながる話なので、そういうことに頑張っている会社を手助けすることも銀行としては大事。」といったコメントがありました。 

 最後に、先生は「貸すときに大切なことは、お金を貸すときだけでなく、みんなの生活のなかでも活かせることですね。」とまとめ、生徒たちは、授業を通して感じたことをワークシートに書いて終わりました。

生徒の感想

 「地球温暖化のことが詳しくわかった」「どうしたらお金を貸してくれるのか参考になった」「今からきちんと考えて夢を実現できるようにがんばりたい」

先生の感想

 これまで「総合的な学習の時間」に環境問題について取り組んだことは何度かありましたが、その発展で金融教育に取り組んだことはなかったので不安はありましたが、授業を終えて生徒から「楽しかった」「はじめて知った」という声も聞かれ、この授業に取り組んでよかったと思いました。

使用教材