平成18年12月26日
全国銀行協会

全国銀行の平成18年度中間決算の状況(単体ベース)
<要 旨>

1.資金運用益
資金運用益は、4兆1,987億円(前中間期比1,536億円、3.5%減)と、減益となった。
2.役務取引等利益
各種手数料等の受払収支を示す役務取引等利益は、1兆377億円(同475億円、4.8%増)と、増益となった。
3.業務純益
業務純益は、2兆5,579億円(同5,064億円、16.5%減)と、減益となった。
これは、資金運用益の減益に加え、国債等債券関係損益が損失超過となり、その他業務収支が大幅な減益となったこと等による。
4.経常利益
経常利益は、2兆2,341億円(同526億円、2.3%減)と、減益となった。
これは、不良債権処理が進展し、個別貸倒引当金純繰入額等が大幅に減少したものの、業務純益が減益となったことによる。
5.中間純利益
中間純利益は、2兆973億円(同266億円、1.3%減)と、減益となった。
これは、経常利益の減益に加え、特別利益が減少したものの、法人税等調整額(税金費用)が減少したことによる。
6.リスク管理債権額
リスク管理債権額(銀行勘定)は、11兆9,860億円(平成18年3月末比9,754億円、7.5%減)と、引続き減少した。また、貸出金総額に占める割合も、0.26%ポイント低下して、2.77%となった。

以上


全国銀行の平成18年度中間決算の状況(単体ベース)

1.損益状況

(1)資金運用益

全国銀行126行(注1)の平成18年度中間決算をみると、資金運用益(資金運用収益-資金調達費用)は、国内・国際両業務部門において、収益、費用ともに増加となったものの、いずれも費用が収益を上回って増加したため、4兆1,987億円(前中間期比1,536億円、3.5%減)と、減益となった(参考:国内業務部門666億円、国際業務部門870億円の減益)。

内訳をみると、国内業務部門では、前中間期に比べ、貸出金利回りの低下から貸出金利息が減少したものの、有価証券利回りの上昇により有価証券利息配当金が増加し、資金運用収益は増加したが、金利上昇により資金調達費用が収益を上回って増加したことから、減益となった。

また、国際業務部門では、米国等の短期金利上昇の影響から、資金調達費用が資金運用収益を上回って増加したことから、同じく減益となった。

(2)役務取引等利益

各種手数料等の受払収支を示す役務取引等利益は、投資信託、保険商品の販売やシンジケートローンの組成等が堅調であったことから、1兆377億円(同475億円、4.8%増)と、増益となった。

(3)業務純益

業務純益は、以上のほか、トレーディングの収支を示す特定取引利益が増加したものの、外国為替売買益の減少や国債等債券関係損益が損失超過となったことから、その他業務収支が大幅な減益となり、2兆5,579億円(同5,064億円、16.5%減)と、減益となった。

(4)経常利益

経常利益は、不良債権処理が進展し、個別貸倒引当金純繰入額等が大幅に減少したものの、業務純益が減益となったことから、2兆2,341億円(同526億円、2.3%減)と、減益となった。

(5)中間純利益

中間純利益は、2兆973億円(同266億円、1.3%減)と、減益となった。これは、経常利益の減益に加えて、貸倒引当金の戻し益等による特別利益は減少したものの、一部銀行の繰延税金資産計上により法人税等調整額(税金費用)が減少したことによる。

注1.
平成18年度中間期決算における全国銀行とは、都市銀行6行(みずほ、三菱東京UFJ、三井住友、りそな、みずほコーポレート、埼玉りそな)、地方銀行64行、地方銀行II(第二地方銀行協会加盟の地方銀行)47行、信託銀行7行(三菱UFJ信託、みずほ信託、中央三井信託、住友信託、野村信託、三井アセット信託、りそな信託)、新生、あおぞらの126行である。
注2.
全国銀行の計数には、いわゆる再生専門子会社および株式保有専門子会社の計数は含まない。
注3.
平成17年度中間期、平成17年9月末および平成18年3月末計数は、発表後に訂正があった場合は、その修正後の計数(「全国銀行財務諸表分析」掲載・訂正の計数)。

(第1表)損益状況 (単位:億円、%)

 平成18年度中間期
(126行ベース)
平成17年度中間期
(129行ベース)
計数前中間期比増減率計数増減率
経常収益90,9404,3235.086,6172.2
資金運用収益61,5385,3069.456,2326.0
貸出金利息41,0052,5636.738,443△1.6
有価証券利息配当金14,8831,0797.813,80427.1
経常費用68,5984,8487.663,750△14.0
資金調達費用19,5516,84253.812,70938.0
預金利息9,1023,63266.45,47063.1
経常利益22,341△526△2.322,866116.1
資金運用益(注)41,987△1,536△3.543,523△0.7
(業務純益)(25,579)(△5,064)(△16.5)(30,643)(△22.7)
特別利益5,836△2,118△26.67,954132.2
特別損失1,295△429△24.91,724△19.2
税引前中間純利益26,882△2,215△7.629,097145.1
法人税・住民税・事業税2,51388654.51,62648.4
法人税等調整額3,395△2,835△45.56,230△8.1
中間純利益20,973△266△1.321,240431.2
注.
資金運用益=資金運用収益-資金調達費用

(参考1)銀行毎の決算状況 (単位:行)

 黒字行うち増益行うち黒字転換行うち減益行赤字行
業務純益125(128)58(59)1(2)66(67)1(1)
経常利益118(123)70(83)4(10)44(30)8(6)
中間純利益118(122)73(78)4(9)41(35)8(7)
注.
平成18年度中間期は126行ベース、( )内は平成17年度中間期(129行ベース)の実績。

(参考2)損益の内訳(業態別)(単位:億円)

 全国銀行都市銀行地方銀行地方銀行II信託銀行
資金運用益41,987
(△1,536)
17,109
(△2,154)
16,367
(171)
5,371
(67)
2,659
(444)
役務収益等収支10,377
(475)
5,757
(171)
2,566
(204)
474
(75)
1,456
(12)
特定取引収支1,950
(1,322)
1,584
(1,136)
75
(22)

(-)
169
(172)
その他 業務収支1,068
(△4,977)
1,302
(△3,396)
△242
(△694)
△105
(△224)
△188
(△672)
その他 経常収支△2,551
(3,927)
△194
(2,783)
△1,557
(842)
△1,133
(△352)
137
(559)
信託報酬1,887
(83)
52
(△30)
4
(△1)

(-)
1,832
(114)
営業経費32,375
(△180)
13,466
(△106)
11,684
(△105)
3,819
(21)
2,768
(△35)
経常利益22,341
(△526)
12,142
(△1,384)
5,528
(650)
787
(△455)
3,296
(664)
中間純利益20,973
(△266)
13,510
(△410)
3,487
(△191)
349
(△411)
2,680
(642)
参考
業務純益
25,579
(△5,064)
12,449
(△4,982)
7,533
(221)
1,912
(△191)
3,249
(△34)
注.
上段は平成18年度中間期計数、下段( )内は対前中間期比増減額。なお、りそな銀行と奈良銀行の合併に伴い、都市銀行と地方銀行IIの対前中間期比増減額は、遡及調整をして算出した。

2.リスク管理債権額(銀行勘定)

平成18年9月末におけるリスク管理債権は、破綻先債権額と3カ月以上延滞債権額が若干増加したものの他の2つの区分がいずれも減少し、総額は11兆9,860億円(前期末比9,754億円、7.5%減)となった。
また、貸出金総額に占める割合は、0.26%ポイント低下して、2.77%となった。

(第2表)リスク管理債権額(銀行勘定)(単位:億円、%)

 平成18年9月末
(126行ベース)
平成18年3月末
(126行ベース)
計数前期末比増減率計数
破綻先債権額6,2602023.36,058
延滞債権額72,253△4,582△6.076,835
3カ月以上延滞債権額1,48818113.91,306
貸出条件緩和債権額39,858△5,555△12.245,413
リスク管理債権総額119,860△9,754△7.5129,614
(貸出金総額に対する比率)(2.77)(△0.26) (3.03)
注.
前期末比とは、平成18年3月末計数との比較である。以下同じ。

(参考3)金融再生法第7条に基づく「資産の査定」額(銀行勘定)(単位:億円、%)

 平成18年9月末
(126行ベース)
平成18年3月末
(126行ベース)
計数前期末比増減率計数
破産更生債権21,682△1,471△6.423,154
危険債権59,264△3,536△5.662,799
要管理債権41,084△5,227△11.346,311
正常債権4,493,09272,3081.64,420,785

(参考4)金融再生法開示債権の比率(銀行勘定)(業態別)(単位:%)

 全国銀行都市銀行地方銀行地方銀行II信託銀行
金融再生法
開示債権比率
2.641.484.225.041.39
注1.
金融再生法開示債権比率=(破産更生債権+危険債権+要管理債権)÷(破産更生債権+危険債権+要管理債権+正常債権)
注2.
計数には、再生専門子会社および株式保有専門子会社の計数を含まない(再掲)。

3.利回り・利鞘(国内業務)

国内業務部門の利回りをみると、貸出金利回り(A)は、今中間期に入り反転したものの、その水準は前中間期を下回り、一方で、預金債券等原価(C)が上昇したことから、預貸金利鞘は、前中間期比0.08%ポイント縮小し、0.57%となった。
また、総資金利鞘は、資金運用利回り(B)が低下、資金調達原価(D)が上昇したことから、同じく前中間期比0.08%ポイント縮小し、0.34%となった。

(第3表)資金運用利回り・資金調達原価および利鞘(国内業務)(単位:%、ポイント)

 平成18年度中間期
(126行ベース)
前中間期比平成17年度中間期
(129行ベース)
貸出金利回り(A)1.72△0.051.77
有価証券利回り1.050.100.95
コールローン等利回り0.560.170.39
資金運用利回り(B)1.44△0.021.46
預金債券等利回り0.090.030.06
預金利回り0.080.030.05
経費率1.060.001.06
人件費率0.43△0.010.44
物件費率0.570.010.56
預金債券等原価(C)1.150.031.12
コールマネー等利回り0.380.150.23
資金調達原価(D)1.100.061.04
預貸金利鞘(A)-(C)0.57△0.080.65
総資金利鞘(B)-(D)0.34△0.080.42

(参考5)預貸金利鞘と総資金利鞘の推移(過去5年)

4.主要勘定(末残)

(1)資金調達

預金は、期中、国内業務部門では、個人預金が増加したものの、一般法人預金および公金預金等が減少した。この結果、預金全体では、545兆9,938億円(前期末比2兆6,435億円、0.5%減)と、減少した。
譲渡性預金は、31兆5,865億円(同2,770億円、0.9%増)となった。

(2)資金運用

貸出金は、期中、国内業務部門では、企業向け貸出は横ばいであったが、住宅ローン等の個人向け貸出は増加した。また、国際業務部門も増加した。これにより、貸出金全体では、432兆7,876億円(同4兆7,251億円、1.1%増)となった。
有価証券は、金利が上昇局面にあったことから、国債証券を中心に減少し、201兆102億円(同6兆3,012億円、3.0%減)となった。

(3)その他

純資産の部合計は37兆3,973億円となった。
なお、参考までに繰延税金資産の残高をみると、3兆2,337億円(同1,107億円、3.5%増)となった。

(第4表)主要勘定(末残)(単位:億円、%)

 平成18年9月末
(126行ベース)
平成17年9月末
(129行ベース)
計数前期末比前中間期末比前期末比前中間期末比
増減額増減率増減額増減率増減率増減率
預金5,459,938△26,435△0.513,5910.20.72.4
譲渡性預金315,8652,7700.935,99512.9△5.2△14.5
債券76,091△11,507△13.1△17,314△18.5△6.5△14.0
貸出金4,327,87647,2511.1145,8473.51.00.5
有価証券2,010,102△63,012△3.0△89,588△4.34.85.9
純資産373,973
総資産7,558,938△109,759△1.4△20,117△0.31.61.6
注.
平成18年5月の会社法施行に伴い、今中間期より資本勘定は純資産勘定に変更。

(参考6)繰延税金資産の残高(業態別)(単位:億円、%)

 全国銀行都市銀行地方銀行地方銀行II信託銀行
繰延税金資産32,337
(3.5)
20,693
(6.3)
6,087
(△1.5)
3,455
(2.1)
1,530
(△7.5)
注.
上段は平成18年9月末計数、下段( )内は対前期末比増減率。

5.自己資本比率

国際統一基準採用行(15行)をみると、単体ベース、連結ベースともに全行が8%以上であった。
国内基準採用行(111行)をみると、単体ベース110行、連結ベース103行(注1)が4%以上であったが、単体ベース、連結ベースともに1行(注2)が4%未満であった。

注1.
連結財務諸表規則に基づく重要性の原則を適用して、都市銀行1行、信託銀行3行、地方銀行II3行の計7行は、連結財務諸表を作成していない。
注2.
同行は、現在、預金保険法第102条第1項第3号措置の認定を受けた特別危機管理銀行。

(第5表)自己資本比率 (単位:行)

   平成18年9月末
(126行ベース)
18年3月末
(126行ベース)
17年9月末
(129行ベース)
国際統一基準単体8%以上151516
8%未満
連結8%以上151516
8%未満
国内基準単体4%以上110109112
4%未満121
連結4%以上103102104
4%未満121

6.営業経費・職員数・店舗数

営業経費は、経営全般にわたる合理化・効率化を引き続き進めたことにより、前中間期比180億円、0.6%減となった。
職員数・店舗数をみると、職員数は前中間期末比0.5%減、店舗数も同1.1%減とそれぞれ減少した。

(第6表)営業経費・職員数・店舗数

(1)営業経費 (単位:億円、%)

 平成18年度中間期
(126行ベース)
前中間期比増減率平成17年度中間期
(129行ベース)
営業経費32,375△180△0.632,555

(2)職員数・店舗数 (単位:人、店、%)

 平成18年9月末
(126行ベース)
前中間期末比増減率平成17年9月末
(129行ベース)
職員数289,219△1,426△0.5290,645
店舗数13,560△150△1.113,710
注.
店舗数には出張所を含む。

以上


〔参考〕平成18年度中間決算の状況(連結ベース)

1.損益状況

(1)経常利益

経常利益は、2兆5,517億円(前中間期比500億円、2.0%増)となり、若干の増益となった(増益65行、黒字転換4行、減益39行、純損失8行)。

(2)中間純利益

中間純利益は、2兆1,422億円(同720億円、3.5%増)となり、若干の増益となった(増益65行、黒字転換4行、減益39行、純損失8行)。

注.
連結の計数は、連結財務諸表規則に基づく重要性の原則を適用して、連結財務諸表を作成していない都市銀行1行、信託銀行3行、地方銀行II3行および他の銀行の連結子会社である地方銀行1行、地方銀行II2行を除いた116行ベースで集計している。以下同じ。

(第1表)連結損益状況 (単位:億円、%)

 平成18年度中間期
(116行ベース)
平成17年度中間期
(118行ベース)
計数前中間期比増減率計数
経常収益107,3907,2727.3100,118
資金運用収益66,6818,65314.958,028
役務取引等収益18,6138304.717,783
経常費用81,8726,7719.075,101
資金調達費用21,2237,18951.214,034
役務取引等費用3,9861393.63,847
経常利益25,5175002.025,017
税金等調整前中間純利益29,640△533△1.830,173
法人税・住民税・事業税3,18966526.42,524
法人税等調整額3,861△2,016△34.35,877
中間純利益21,4227203.520,702
注.
平成17年度中間期計数は、発表後に修正があった場合は、その修正後の計数(「全国銀行財務諸表分析」掲載・訂正の計数)。以下同じ。

2.リスク管理債権額

平成18年9月末におけるリスク管理債権の総額は、12兆5,626億円(前期末比9,881億円、7.3%減)となった。
また、貸出金総額に占める割合は、0.26%ポイント低下して、2.90%となった。

(第2表)連結のリスク管理債権額 (単位:億円、%)

 平成18年9月末
(116行ベース)
平成18年3月末
(116行ベース)
計数前期末比増減率計数
破綻先債権額7,0162273.36,789
延滞債権額75,354△4,657△5.880,011
3カ月以上延滞債権額1,47917513.41,304
貸出条件緩和債権額41,776△5,625△11.947,402
リスク管理債権総額125,626△9,881△7.3135,506
(貸出金総額に対する比率)(2.90)(△0.26) (3.16)
注.
平成18年3月末計数は、発表後に訂正があった場合は、その修正後の計数(「全国銀行財務諸表分析」掲載・訂正の計数)。以下同じ。

(第3表)連結主要勘定(末残)(単位:億円、%)

 平成18年9月末
(116行ベース)
平成18年3月末
(116行ベース)
計数前期末比増減率計数
貸出金4,330,71048,7031.14,282,007
有価証券1,973,375△61,043△3.02,034,418
コールローン等125,69813,71612.2111,982
運用勘定計6,429,7841,3760.06,428,408
資産合計7,816,514△93,439△1.27,909,954
預金5,425,975△23,932△0.45,449,906
譲渡性預金305,6232,5660.8303,057
債券76,043△11,488△13.187,531
コールマネー等187,281△170,653△47.7357,934
借用金178,98974,95372.0104,036
調達勘定計6,173,913△128,554△2.06,302,467
負債合計7,396,969△93,556△1.27,490,525
株主資本合計301,459
評価・換算差額等合計68,814
少数株主持分49,266△1,033△2.150,298
純資産合計419,544
注.
平成18年5月の会社法施行に伴い、今中間期より資本勘定は純資産勘定に変更。

3.連結キャッシュ・フローの状況(間接法)

営業活動によるキャッシュ・フローは、17兆3,764億円の支出となり、投資活動によるキャッシュ・フローは、7兆8,085億円の収入となった。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、1兆1,875億円の支出となった。
この結果、現金及び現金同等物期末残高は、15兆316億円となった。

(第4表) 連結キャッシュ・フロー(間接法)(単位:億円)

 平成18年中間期(116行ベース)
営業活動によるキャッシュ・フロー△173,764
投資活動によるキャッシュ・フロー78,085
財務活動によるキャッシュ・フロー△11,875
現金及び現金同等物期末残高(18年9月末)150,316

以上

本件に関する照会先
金融調査部 加藤、小暮 Tel.03-5252-3778