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気候変動問題とは?

金融機関を取り巻く環境

企業の取組みへの⽀援に対する期待

⾦融機関がどのようにカーボンニュートラルの実現に貢献しつつ、気候変動に関連する変化への強靭性を⾼め、⾃らの持続可能な経営を確保するかは、さまざまなステークホルダーの重要な関⼼事になっています。

また、企業や社会経済全体のカーボンニュートラルの実現に向けては、新たな技術開発や設備投資等が不可⽋であり、そのための資⾦供給源として⾦融資本市場や⾦融機関の果たす役割が期待されています。

⾦融機関特有の規制整備、リスク管理の要請

気候変動対応に係る⾦融分野特有の規制・ルール作りが国内外で進んでおり、銀⾏にはさまざまな対応が求められています。

グローバルレベルの要請

銀⾏監督に関する国際基準設定主体であるバーゼル銀⾏監督委員会が2022年6⽉に策定した「気候関連⾦融リスクの実効的な管理と監督のための諸原則」において、銀⾏に対して気候変動がもたらすリスクを、リスク管理の枠組みに組み込んで管理できる体制をつくることを求め、気候変動リスクに対して資本・流動性が⼗分か検証することを要請しています。

国内における要請

2022年7⽉に⾦融庁が「⾦融機関における気候変動への対応についての基本的な考え⽅」を策定し、⾦融機関に対して、顧客企業の気候変動対応の⽀援や気候変動がもたらすリスクの管理を求めています。
また、2023年6月には、金融庁が「脱炭素等に向けた金融機関等の取組みに関する検討会報告書」を取りまとめ、金融機関における継続的・実効的な対話(エンゲージメント)が重要である点を指摘し、脱炭素等の企業支援を行う金融機関への提言(ガイド)を示しています。

国際的なイニシアティブに発展

こうした動きやステークホルダーからの期待・要請を踏まえ、⾦融分野における気候変動対応は、⺠間主導の国際的なイニシアティブに発展しています。例えば、わが国の⼀部の⼤⼿銀⾏は、ネット・ゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)に加盟し、投融資ポートフォリオの2050年までのカーボンニュートラル(投融資先企業における温室効果ガスの排出量合計をネットゼロにすること)を宣⾔しています。

※NZBA:2021年4⽉に国連環境計画・⾦融イニシアティブ(UNEP FI)主導で設⽴された銀⾏の国際的なアライアンス。NZBAへの加盟に当たり、投融資ポートフォリオの2050年までのカーボンニュートラルに向けて、中間⽬標の設定や⾏動計画の開⽰等も求められる。