平成14年4月25日

各 位

全国銀行協会
会長 寺西 正司

「日本郵政公社法案」の閣議決定について

本日、2003年に設置される「日本郵政公社」の概要を規定する「日本郵政公社法案」が閣議にて決定されました。

我が国の郵便貯金は、「少額貯蓄手段の提供」という本来の目的を大きく逸脱し、今やその残高が約240兆円(2002年3月末)に達するなど、質・量の両面で肥大化を遂げております。また、貯金に対する国家保証や納税負担の免除等の民間金融機関にはない「官業ゆえの特典」を有したまま、巨額の資金を市場原理の埒外に置くことにより、金融資本市場の活性化や成長分野へのリスクマネーの供給を阻害するなど、国民経済的にみて様々な問題を有しております。こうしたなか、全銀協としましても、郵便貯金の経営形態や業務範囲等について、抜本的改革が必要であると主張してまいりました。

今般の「日本郵政公社法案」では、企業会計原則の導入、金融庁長官による立入検査権限の規定など、従来からの私どもの主張が、一部盛り込まれ、評価できる点はあるものの、「民業補完」等の目的規定が明確化されなかった点、国庫納付の詳細が規定されていない点、及び業務範囲の見直し等が十分なされていない点など、検討されるべき課題は多いと認識しております。国営の公社である限りは、制度本来の目的に立ち返り、その事業運営を限定的なものとし、事業の規模・範囲について縮小の方向での検討がなされるよう、強く要望致します。

なお、公社化後の郵便貯金事業のあり方については、「民間でできるものは、できるだけ民間に委ねる」との構造改革の基本方針に立ち、廃止、もしくは民間との競争の公平性を確保した上での民営化の方向での抜本的改革について、幅広い議論がなされることを強く期待致します。