平成16年8月 6日

全国銀行協会会長 西川善文

経済財政諮問会議「民営化基本方針の骨子」について

本日、経済財政諮問会議において「民営化基本方針の骨子」が決定されました。

同骨子においては、郵政民営化に際して重視すべき視点として、(1)民間とのイコールフッティングの確保、(2)事業毎の損益の明確化と事業間のリスク遮断の徹底等が示され、民営化後の郵便貯金に対する政府保証の廃止、納税義務の賦課等の具体的な措置が明記されており、これらについては積極的に支持したいと存じます。

一方、(1)最終的な民営化の姿としての持株会社の設置、(2)民営化前の政府保証が付された郵便貯金の新規契約分との一括管理・運営、損益の持株会社への帰属、(3)移行期間当初からの新会社における経営の自由度の民間同様の拡大、等の方向性が示されています。

全国銀行協会としては、これまで、巨大な規模を維持したままでの郵貯民営化の問題点を指摘し、政府保証の廃止をはじめとした競争条件の公平性確保のほか、地域金融の健全性維持や適切なリスク管理のための規模縮小等を求めて参りました。また、事業間の適切なリスク遮断が重要との観点から、民営化後の郵便貯金の他事業からの分離等を主張して参りました。

以上を踏まえて、郵政民営化に際して以下の点の実現を強く要望いたします。

  1. 「事業毎の損益の明確化と事業間のリスク遮断の徹底」の観点から、問題の大きい持株会社方式ではなく、機能毎に完全分離・独立した組織とするとともに、郵便貯金会社には銀行法を適用し、金融庁の規制・監督下に置くこと
  2. 政府保証が付された既存の定額貯金等の貯蓄性商品を民営化後の新勘定と分離して管理すること
  3. 民営化後の郵便貯金会社において、政府出資がある場合には、貸出業務への参入を禁止し、預入限度額の引下げを行うこと

今後、経済財政諮問会議におかれては、9月の最終報告の取纏めに向けて、私ども民間の意見等を踏まえ、国民経済的な観点から真に望ましい形での改革案を取纏められることを強く期待します。