平成16年9月 2日

郵貯の民営化を考える民間金融機関の会
主催 全国銀行協会
共催
社団法人全国地方銀行協会
社団法人信託協会
社団法人第二地方銀行協会
社団法人全国信用金庫協会
社団法人全国信用組合中央協会
農林中央金庫

郵貯の民営化を考える民間金融機関の会 決議文

われわれは、これまで、長年にわたって郵便貯金事業の問題点を指摘し、改革を求めてきたが、まさに今、郵政民営化という形で歴史的な変革がなされようとしている。

すでに郵便貯金の資金運用部への全額預託義務が廃止され、民間金融機関の店舗・ATM等のネットワーク網が充実した今日、「簡易で確実な少額貯蓄手段の提供」を国営の郵便貯金が行う意義はもはやなく、本来であれば廃止することが望ましい。

一方で、利用者利便や郵便局ネットワークの有効活用といった観点も踏まえると、郵便貯金事業については、そのあるべき姿を見据えつつ、機能毎に今日的意義を問い直し、「民間で出来ることは民間に」との基本に立ちかえって、国民経済に資する抜本的な改革を行うことが必要不可欠である。

われわれが期待するのは、本来あるべき公正な競争条件の確保と、巨大な郵便貯金が抱える様々な問題の解決に、真に繋がる改革である。

以上の認識の下、われわれ民間金融機関は、左記事項を総意として確認し、その実現に向け一致団結して取り組むことを決議する。

一、
巨大な規模を維持したままでの郵貯の民営化は、地域金融の健全性維持への懸念が大きく、また、新たな国民負担に繋がるおそれもある。民営化を進めるに当たっては、政府保証が付された既存の定額貯金等の貯蓄性商品を、民営化後の新勘定と明確に分離して管理するほか、政府出資が残る間は預入限度額の引下げを行う等、郵便貯金の規模を縮小することが必要である。
一、
準備期間・移行期間を含め民間金融機関との公正な競争条件を確保するため、平成19年4月の民営化と同時に政府保証を廃止し、預金保険制度に加入するとともに、納税義務等を課すことが必要である。また、民営化後の郵便貯金事業に政府出資が残る間は、貸出業務への参入を禁止する等の措置を講ずることが必要である。
一、
金融業として経営の健全性が強く求められる郵便貯金事業に対し、郵便事業の損失等が及べば、経営の健全性が大きく損なわれる。このため、事業毎の損益の明確化と事業間のリスク遮断の徹底の観点から、問題の大きい持株会社方式ではなく、機能毎に完全分離・独立した組織とするとともに、民営化後の郵便貯金事業について、銀行法を適用し、金融庁の規制・監督下に置き、また、金融商品の販売ルール等の遵守を義務付けることが必要である。