2005年11月29日

全国銀行協会
会長 前田 晃伸

「政策金融改革の基本方針」(本日、経済財政諮問会議決定)について

私どもはこれまで、政策金融改革に当たっては、(1)今日的な目で政策金融の役割を見直すこと、(2)民間金融を巡る環境の変化を踏まえて「民間にできることは民間に委ねる」こと、(3)必要最低限の規模と手法に限定し、資金の流れを「官から民へ」と大きく変えること、が重要であると主張して参りました。また、継続的な見直しを行うため、第三者による監視委員会設置の必要性についても併せて主張して参りました。

本日取りまとめられた「政策金融改革の基本方針」は、「政策金融は3つの機能に限定し、それ以外は撤退」、「『小さくて効率的な政府』実現に向け政策金融を半減」等の政策金融改革の基本原則を定めたうえで、現行政策金融の各機能を、「撤退するもの」、「必要であり残すもの」および「当面必要だが将来的には撤退するもの」に分類し、「当面政策金融に必要な機能についても、評価監視機関設置等により、市場化テスト等を活用して将来的には見直す体制を整備する」としています。こうした内容は、私どもの主張と同じ方向であると評価しております。

なお、今後、関連法案作成作業や新組織への移行準備等が行われるものと考えておりますが、引き続き、「民間にできることは民間に委ねる」との構造改革の原則に則った取り組みが行われるとともに、民営化される場合には、私ども民間金融機関との競争条件においてイコールフッティングが実現されることを強く要望いたします。