平成18年7月31日

全国銀行協会
会長 畔柳 信雄

「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画の骨格」の公表について

 本日、日本郵政株式会社から、「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画の骨格」が公表されました。この中には、融資業務をはじめ、郵便貯金銀行が民営化後、新たに提供を希望する商品・サービスも示されております。
 私どもはかねてより、官業である郵便貯金を民の世界にソフトランディングさせるため、「適正な規模への縮小」と「民間金融機関との公正な競争条件の確保」が重要であると主張してまいりました。完全民営化後に同じ土俵で切磋琢磨するのは当然ですが、政府出資が残る民営化移行期において、業務範囲の拡大等、経営の自由度が広がることとなると、実質的な官業の一段の肥大化を招きかねません。
 今回の「骨格」においては、郵便貯金銀行が、完全民営化を待たずに、早期に業務範囲の拡大を希望する意向が示されました。新規業務への参入の検討にあたっては、政府出資の処分の進捗等、公正な競争条件が確保されることが不可欠であると認識しております。そうした前提を示すことなく、経営の自由度の先行拡大を主張することは、イコールフッティングの観点から大きな問題があると考えます。
 全銀協では、本日公表された実施計画の骨格を詳細に検討して、今後意見を表明してまいりたいと考えます。政府および郵政民営化委員会におかれては、郵便貯金銀行の業務範囲拡大に係る認可申請があった際には、移行期において民間金融機関と郵便貯金銀行との間の公正な競争条件を欠くことなく、民の世界にソフトランディングできるよう、慎重にご検討いただくことを強く要望いたします。
 なお、民営化後、早期に全銀システムとの接続を実現する予定という記述もありますが、現在の日本郵政公社のシステム体系は民間金融機関と異なっており技術的な対応を要する課題があると認識しております。決済システムの安全な運営を確保して、利用者の皆様にご迷惑をおかけしないためにも、郵便貯金銀行において実務的な問題を解決することが検討の大前提になると考えます。