2008年10月21日

全国銀行協会

中小企業金融の円滑化に向けた取組みについて

 わが国経済は、原油・原材料価格の高騰などによる内需の低迷に加え、これまで成長を牽引してきた輸出が弱含むなど、停滞色を強めている。また、米国発の金融危機に伴う国際金融資本市場の混乱が、今後わが国経済に及ぼす影響も懸念されるところであり、景気の先行きについては、引き続き注視していく必要がある。

 このような状況のもと、政府においては、中小企業や地域経済の活性化等を図るべく、企業の資金繰り確保に向けた様々な取組みが講じられている。私ども民間金融機関としても、こうした取組みを踏まえ、政府、日本銀行と引き続き緊密な連携を保ちつつ、適切に金融仲介機能を発揮し、企業の資金需要に円滑に応えていくことが期待されている。

 これまでも私ども民間金融機関は、金融の円滑化に向け、工夫を凝らし様々な方策を講じてきたところであるが、こうした局面にあって、金融機関に求められる重要な役割期待を改めて認識し、中小企業をはじめとする企業の資金需要に真摯に対応していく必要がある。

 とりわけ、これから年末に向けては、企業の資金需要が高まることに伴い、企業金融が逼迫しやすくなる時期である。国際金融資本市場の混乱は依然続いているものの、私ども民間金融機関は、この重要な時期にあたり、企業の資金需要に前向きに対応し、金融の円滑化に全力をあげて取り組むことを申し合わせる。