平成21年3月13日

全国銀行協会
会長 杉山 清次

「郵政民営化の進捗状況についての総合的な見直しに関する郵政民営化委員会の意見」の公表について

 本日、「郵政民営化の進捗状況についての総合的な見直しに関する郵政民営化委員会の意見」が公表されました。

 私どもはかねてより、郵政民営化の本旨は、官業ゆえの特典とそれに基づく規模の肥大化といった構造を是正し、市場における公正な競争を促すことを通じて、国民の利便の向上および民間への資金の還流を図ることにあると主張してまいりました。そして、「利用者の視点」に立った取組みを進めることに注力し、本年1月にはゆうちょ銀行の全銀システム接続を実現する等、利用者利便を高めるための対応を優先してきました。

 今回の意見書においては、ゆうちょ銀行の預入限度額規制の緩和について、「多数の利用者に一時的な限度額超過が発生することによる不便の解消、利用者の多様なニーズへの対応による利便性の向上、といった観点を重視して検討する必要がある」とされました。しかしながら、私どもは、政府出資が残る間に民間金融機関との公正な競争条件が確保されないまま、限度額規制が緩和されれば、ゆうちょ銀行の規模の再拡大に繋がり、民間金融市場への円滑な融合を目指す方向性に逆行するばかりか、同行の抱える様々なリスクを大きくする懸念もあると考えます。

 郵政民営化は最長10年という長い時間をかけて、巨大な規模を段階的に縮小させつつ、民間金融市場へ円滑に融合させるという国家的大事業であり、何としても成功させなければなりません。また、グローバルな金融危機が100年に1度といわれるほど深刻化する中にあって、地域社会の健全な発展および市場に与える影響に配慮することが不可欠と考えます。

 政府および郵政民営化委員会におかれては、私どもの意見の趣旨を十分ご理解いただき、適切かつ慎重にご検討いただくことを強く要望いたします。