平成22年7月20日

各 位

全国銀行協会

「中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針」の制定について

 全国銀行協会(会長 奥 正之 三井住友銀行頭取)では、本日、中小企業・個人のお客さまに対する金融の円滑化において、一層の創意工夫、質の高い金融商品・サービスの提供を通じて、国民経済の健全な発展に貢献する視点から、銀行界の総意として共有すべき理念を「中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針」として、別紙のとおり制定し、会員銀行に通知しましたので、お知らせいたします。

 銀行界では、従来から、金融の円滑化を最も重要な社会的・公共的使命と位置づけ、金融機能の発揮に努めているところですが、各会員銀行が改めて本指針の趣旨を十分に踏まえ、引き続き中小企業のお客さまの事業発展や個人のお客さまの生活向上に必要な信用供与を行うことにより、これまで以上に国民経済、地域社会の安定的な発展、公共の福祉に貢献できるよう努めて参ります。

【本件照会先】
業務部 小倉、山本 Tel.03-5252-3786

 

別紙

 

中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針

 

平成22年7月20日

全国銀行協会

 我々、銀行界は、中小企業・個人のお客さまに対する金融の円滑化において、一層の創意工夫、質の高い金融商品・サービスの提供を通じて、国民経済の健全な発展に貢献すべく、ここに、銀行界の総意として共有すべき理念を「行動指針」として制定する。

 

  1. 社会的・公共的使命を認識した行動
    • 健全な中小企業のお客さまの事業発展や個人のお客さまの生活向上に必要な信用を供与することにより、広く国民経済、地域社会の安定的な発展、公共の福祉に貢献することが、銀行の社会的・公共的使命であることを認識して行動する。
  2. お客さまとともに成長するという基本姿勢
    • お客さまとともに成長するという基本姿勢にもとづき、お客さまの価値創造に貢献する金融商品・サービスを提供することにより、お客さまの信頼・支持の維持・向上に努める。
    • また、お客さまの状況を丁寧に把握したうえで、必要に応じて、中小企業のお客さまの経営支援や個人のお客さまのライフプランの設計支援に資するよう、コンサルティング機能を発揮しつつ、円滑な金融仲介の役割を果たしていくよう努める。
  3. 適切かつ積極的なリスクテイクと健全性維持の両立
    • 中小企業のお客さまへの金融の円滑化を図るためには、お客さまの事業採算や信用状況、返済能力を十分に把握したうえで、不動産等の担保や保証人に過度に依存しない、適切かつ積極的なリスクテイクを行う。
    • 同時に、信用秩序の維持、預金者の保護等の観点から、銀行資産の健全性を維持することが強く求められており、リスクテイクとリスク管理をきめ細かく行い、お客さまに対する円滑な資金供給と自らの財務の健全性維持を両立させるよう努める。
  4. お客さま保護の徹底
    • お客さまと銀行の間には、金融商品・サービスに関する知識・経験・情報量等において大きな格差が存在し得ることも踏まえ、与信に係る各種契約締結・変更時には、お客さまに適切かつ十分に説明を行い、理解を得るように努める。特に、金利・為替変動リスク等を内包した信用を供与しようとする場合には、お客さまの属性やニーズに合致するか慎重に見極めるとともに、リスクの所在や内容・程度について、お客さまの理解・納得が得られるよう十分に説明する。
    • お客さまからの新規借入れや返済条件変更等の相談・申込・苦情等に適切に対応するための態勢を整備するとともに、相談・申込・苦情等に対しては、お客さまの実態等を十分に踏まえたうえで、お客さまの立場に立ち、真摯かつ丁寧に対応する。
  5. コンプライアンスの重視
    • 銀行は金融サービスの中核として、高い公共性を有し、広く経済・社会に貢献していくという重大な責任を負っており、与信を行うに際しては、法令・諸規則等を遵守し、社会的規範にもとる与信は行わないものとする。
  6. 以上