平成25年5月16日

各 位

一般社団法人全国銀行協会

「中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針」の一部改定について

 一般社団法人全国銀行協会(会長:國部 毅 三井住友銀行頭取)では、平成22年7月20日に中小企業者等に対する金融の円滑化に係る共有理念として「中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針」を制定しておりますが、この3月末に中小企業金融円滑化法(以下「法」という。)の期限が到来したこと、また、中小企業等のお客さまのライフステージに応じたコンサルティング機能の発揮等に関する我々銀行界の取組みに対する社会的な要請の一層の高まりを踏まえ、本日開催の理事会において、本行動指針を別紙のとおり改定いたしましたので、お知らせいたします。

 銀行界では、これまで、金融の円滑化を最も重要な社会的・公共的使命と位置づけ、金融機能の発揮に努めているところですが、各会員銀行が改めて本指針の趣旨を十分に踏まえ、法期限到来後も、引き続き中小企業のお客さまの事業発展や個人のお客さまの生活向上に必要な信用供与を行うことにより、国民経済、地域社会の安定的な発展、公共の福祉に貢献できるよう努めて参ります。

【本件照会先】
業務部 川邉 Tel.03-5252-3786

別紙

中小企業者等に対する金融の円滑化に向けた行動指針

平成22年7月20日 制  定
平成25年5月16日 一部改定

一般社団法人全国銀行協会

 中小企業・個人のお客さまに対して、一層の創意工夫、質の高い金融商品・サービスの提供を通じて、金融の円滑化に資する取組みを推進することは銀行の本来的な業務であり、社会的な責務でもある。我々、銀行界は、こうした業務を通じ、国民経済の健全な発展に貢献すべく、ここに、銀行界の総意として共有すべき理念を「行動指針」として制定する。

  1. 社会的・公共的使命を認識した行動
    • 健全な中小企業のお客さまの事業発展や個人のお客さまの生活向上に必要な信用を供与することにより、広く国民経済、地域社会の安定的な発展、公共の福祉に貢献することが、銀行の社会的・公共的使命であることを認識して行動する。

  2. お客さまとともに成長するという基本姿勢
    • お客さまとともに成長するという基本姿勢にもとづき、お客さまの価値創造に貢献する金融商品・サービスを提供することにより、お客さまの信頼・支持の維持・向上に努める。
    • また、お客さまの状況を丁寧に把握し、ライフステージや事業の持続可能性の程度等を適切かつ慎重に見極めたうえで、必要に応じて、中小企業のお客さまの経営改善や事業再生・業種転換・事業承継による事業改善等、あるいは、個人のお客さまのライフプランの設計支援に資するよう、コンサルティング機能を発揮しつつ、円滑な金融仲介の役割を果たしていくよう努める。

  3. 適切かつ積極的なリスクテイクと健全性維持の両立
    • 銀行は、中小企業・個人のお客さまの事業採算や信用状況、返済能力等を十分に把握したうえで、他の金融機関等と十分連携を図りながら、円滑な資金供給や貸付条件の変更等に努める。
    • また、中小企業のお客さまへの金融の円滑化を図るためには、お客さまの事業採算や信用状況、返済能力等を十分に把握したうえで、例えば債権・動産担保融資(ABL)など、不動産担保や保証に依存しない融資の活用を含め、適切かつ積極的なリスクテイクを行う。
    • 同時に、信用秩序の維持、預金者の保護等の観点から、銀行資産の健全性を維持することが強く求められており、リスクテイクとリスク管理をきめ細かく行い、お客さまに対する円滑な資金供給と自らの財務の健全性維持を両立させるよう努める。

  4. お客さまへの最適なソリューションの提供
    • 銀行は、お客さまからの相談等に真摯に対応し、十分に時間をかけて、お客さまの状況をきめ細かく把握したうえで、専門的な知見を積極的に活用するとともに、必要に応じて、外部専門家・外部機関等とのネットワークなどを活用し、お客さまの状況等に応じた最適なソリューションをお客さまの目線に立って提供することを通じて、お客さまの主体的な取組みを支援していくよう努める。
    • また、中小企業等の経営支援に関する取組方針、取組体制および取組状況などについて、具体的で分かりやすい内容を開示するなど、借り手の理解を促すための工夫を図るとともに、営業現場での説明、周知活動を十分に行っていくよう努める。

  5. お客さま保護の徹底
    • お客さまと銀行の間には、金融商品・サービスに関する知識・経験・情報量等において大きな格差が存在し得ることも踏まえ、与信に係る各種契約締結・変更時には、お客さまに適切かつ十分に説明を行い、理解を得るように努める。特に、金利・為替変動リスク等を内包した信用を供与しようとする場合には、お客さまの属性やニーズに合致するか慎重に見極めるとともに、リスクの所在や内容・程度について、お客さまの理解・納得が得られるよう十分に説明する。
    • お客さまからの新規借入れや返済条件変更等の相談・申込・苦情等に対しては、お客さまの実態等をきめ細かく把握したうえで、お客さまの立場に立ち、真摯かつ丁寧に対応する。

  6. コンプライアンスの重視
    • 銀行は、金融サービスの中核として高い公共性を有し、広く経済・社会に貢献していくという重大な責任を負っており、与信を行うに際しては、法令・諸規則等を遵守し、社会的規範にもとる与信は行わないものとする。

以上