平成26年10月16日

一般社団法人全国銀行協会
一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク

全銀システムのあり方に関する検討状況(中間報告)

1.全銀システムの稼動時間の拡大

(1)意義・目的

  • 平成26年6月に公表された「『日本再興戦略』改訂2014-未来への挑戦-」(以下「成長戦略」という。)や諸外国の動向等を踏まえて、わが国銀行界としても、決済インフラの高度化、ひいては国民生活の利便性向上を図るために、全銀システムの稼動時間の拡大について、年内にその方向性を決定したうえで、対応を進めていく必要がある。

(2)海外調査結果

  • 英国では2003年から検討を開始し2008年に決済システムの24時間365日稼動を実現したほか、シンガポールやスウェーデンにおいても、すでに英国と同様、決済システムの土日を含む稼動時間の拡大を実現。オーストラリアをはじめ、実現に向けて対応や検討を進めている国もある。

(3)国内調査結果

  • 現状に特段の不便はないという声や、「深夜~早朝」の時間帯はニーズが低くかつ金融犯罪の被害に遭う可能性が増える等の安全面を懸念する意見があったが、個人・法人とも「平日夕方~夜」の時間帯および「土日祝日」には相応のニーズがあることを確認した。
  • 平日夜間・土日祝日の振込利用シーンとして、「ネットショッピングやネットオークションでの即時決済」「冠婚葬祭等、急な事態での送金」等の具体的な活用事例が確認できたほか、「入金を確認でき安心感がある」との声もあった。

(4)基本コンセプト

  • 海外事例や国内調査結果を踏まえ、平日夕方以降および土日祝日を含め、全銀システムの稼動時間を拡大していくことが望ましいと認識。
  • 以下の2案のいずれか、またはそれらを組み合わせることで、実現していく方向感。
    [1]現行の全銀システムにおける稼動時間を加盟全行で拡大する案
    [2]別システム構築を通じた全銀システムの機能拡張により、土日祝日を含む稼動時間を拡大する案

(5)今後の検討

  • 今後、決済の安全性・信頼性の確保に留意しつつ、上記の基本コンセプトに沿って検討を進め、最終報告をまとめていく。

 

2.金融EDIの活用

(1)意義・目的

  • 企業決済高度化研究会における検討結果(平成24年4月24日)や成長戦略を踏まえて、わが国銀行界としても、決済インフラの高度化、ひいては企業の生産性の向上等を図るために、産業界と連携のうえ、金融EDIの活用(振込におけるEDI情報の添付拡張)に係る検討を進めていく必要がある。

(2)国内調査結果

  • 金融EDIの活用に当たっては、金融機関だけでなく産業界全体のニーズをしっかり踏まえる必要があることから、関係省庁や業界団体との連携による調査を実施する。すでに金融EDIについても、全銀システムの稼動時間の拡大のための国内調査にあわせてサンプル調査を行ったが、当該調査では、EDIの認知度が全体として限定的であり、また、現行EDI機能(半角カナ・英数字、最大20桁)を利用している企業からは現状に満足しているという声が多かった。今後年内に実施する深掘りのための調査では、EDIに記載すべき情報や経営効率の向上に資する活用事例を確認し、将来的なニーズを含めた把握を行う予定。

(3)共同システム実験の実施

  • 商流情報と決済情報の連携(EDI情報の添付拡張)が実現した場合の流通業界における決済業務(売掛金消込業務等)の効率化を検証するため、流通業界と金融機関において、本年11月に共同システム実験を行う。

(4)今後の検討

  • 追加の調査や共同システム実験の結果等を勘案しつつ、実現可能なスキームや実施時期を検討していく。