平成27年5月20日

一般社団法人全国銀行協会
会長 佐藤  康博

「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律」および「株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律」の成立について

 去る5月13日、「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律」が成立しました。また、本日、「株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律」が成立しました。

 これらの法律は、株式会社日本政策投資銀行および株式会社商工組合中央金庫(以下、あわせて「両機関」という。)の完全民営化の方針を維持しつつ、大規模な災害や経済危機等に対処するための資金の供給確保に万全を期す観点および地域経済の活性化や企業の競争力強化等に資する成長資金の供給促進の観点から、両機関の在り方を見直すものと理解しております。

 私ども民間金融機関は、これまでも適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮に努めてまいりましたが、今後のわが国を取り巻く諸課題に対応していくためには、民間金融機関と政策金融機関の双方が協調しつつ、それぞれの機能と役割を適切に果たしていくことが重要であり、政策金融機関の役割は、民業補完を通じた官民協働への貢献であると考えております。

 今回の法律では、両機関が当分の間、政府関与を残したまま危機対応業務等を実施することとされており、民間による取り組みが難しい分野における機能発揮などを通じて、民業を補完する役割を担うものと考えております。
 一方で、両機関を将来的に完全民営化する方針は維持されたものの、当分の間政府による関与が継続することなどを踏まえて、業務を行うに当たっては他の事業者との間の適正な競争関係を阻害することのないよう特に配慮することが義務付けられていると理解しております。こうした適正な競争関係の確保には、両機関と民間金融機関との意見交換や有識者による検証等の枠組みが適切かつ実効性ある形で整備・実行されることが重要です。

 また、両機関の株式については、危機対応業務等の適確な実施を確保する観点から、当分の間、一定の政府保有が義務付けられていますが、今後適当な時期に両機関の業務及び国の関与の在り方を検討することとされております。私ども民間金融機関としては、政策金融改革における「官業は民業の補完に徹する」という原則は不変であると認識しており、両機関の在り方について、こうした原則を踏まえつつ、今後も適時適切に見直しが行われることを期待いたします。