2015年11月19日

各 位

一般社団法人全国銀行協会

申し合わせ

中小企業金融等への取組みに関する申し合わせについて

 一般社団法人全国銀行協会(会長:佐藤康博 みずほフィナンシャルグループ執行役社長)は、本日開催の理事会において、中小企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業金融等の取組みに全力をあげるよう、以下のとおり申し合わせを行いましたので、ご連絡申しあげます。

 

中小企業金融等への取組みについて

 

 わが国経済は、輸出・生産面に中国や新興国経済の減速による影響がみられるものの、緩やかな回復基調が続いている。今後も雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、同様の基調で推移することが期待されるが、米国の金融政策が正常化に向かう中、中国を始めとするアジア新興国等の景気が下振れし、わが国の景気が下押しされるリスクがあることについては留意する必要がある。

 このような状況のもと、好調な企業収益を、設備投資の増加、賃上げ、雇用環境の更なる改善等につなげ、経済の好循環の更なる拡大を実現していくことが重要である。私ども民間金融機関も、政府、日本銀行と引き続き緊密な連携を保ちつつ、わが国の経済成長を金融面からしっかりと下支えし、企業の再生と成長、地方創生の深化に取り組んでいくことが期待されていると認識している。

 今後、日本経済がデフレからの脱却を確実なものとし、経済の好循環を拡大させ、持続的な成長路線を辿っていくためにも、私ども民間金融機関は、様々なライフステージにある取引先企業の事業性を適切に評価し、融資や本業支援等を通じて、地域産業・企業の生産性の向上等を図り、地方創生に貢献していくことが求められている。そうした支援等に当たっては、取引先企業の具体的な経営状況やニーズを把握しつつ、必要に応じて地域経済活性化支援機構などの機関や外部専門家との連携も図りながら、様々な経営課題の解決に資するコンサルティング機能を発揮していくことが重要である。

 また、「経営者保証に関するガイドライン」のより一層の活用を図り、引き続き担保・保証に必要以上に依存しない融資に取り組んでいくことが必要である。

 とりわけ、これから年末に向けては、企業等の資金需要が高まることに伴い、企業金融が逼迫しやすくなる時期である。私ども民間金融機関は、この重要な時期に当たり、企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業等に対する金融仲介機能の発揮に全力をあげて取り組むことを申し合わせる。

【本件照会先】
業務部 干場 Tel.03-5252-3786