2016年11月17日

各 位

一般社団法人全国銀行協会

申し合わせ

中小企業金融等への取組みに関する申し合わせについて

 一般社団法人全国銀行協会(会長:國部 毅 三井住友銀行頭取)は、本日開催の理事会において、中小企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業金融等の取組みに全力をあげるよう、以下のとおり申し合わせを行いましたので、ご連絡申しあげます。

 

中小企業金融等への取組みについて


 わが国経済は、内外需の低迷などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、雇用・所得環境は着実に改善しており、緩やかな回復基調が続いている。しかしながら、中国を始めとするアジア新興国等の景気が下振れし、わが国の景気が下押しされるリスクがあることや、英国のEU離脱問題等による金融資本市場の変動の影響等には今後も留意する必要がある。

 このような状況のもと、好調な企業収益を、設備投資の増加、賃金の上昇、雇用環境の更なる改善等につなげ、経済の好循環をより確かなものにしていくことが重要である。私ども民間金融機関も、政府、日本銀行と引き続き緊密な連携を保ちつつ、わが国の経済成長を金融面からしっかりと下支えし、企業の成長と再生、地方創生の深化に取り組んでいくことが期待されている。

 具体的には、取引先企業の経営課題やニーズを把握し、企業の事業性などを適切に評価したうえで、企業の価値向上等に資する融資や支援を通じて、地域経済の活性化に貢献していくことが求められている。その際には、必要に応じて地域経済活性化支援機構などの支援機関や外部専門家と連携を図りながらコンサルティング機能を発揮し、経営改善、生産性の向上等に資するソリューションの提供等に取り組むことが重要である。

 また、「経営者保証に関するガイドライン」のより一層の活用を図り、その活用状況については創意工夫ある開示に努めつつ、引き続き担保・保証に必要以上に依存しない融資に取り組んでいくことが必要である。

 とりわけ、これから年末に向けては、企業等の資金需要が高まることに伴い、企業金融が逼迫しやすくなる時期である。私ども民間金融機関は、この重要な時期に当たり、企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業等に対する金融仲介機能の発揮に全力をあげて取り組むことを申し合わせる。

【本件照会先】
業務部 井出野 Tel.03-5252-3786