2018年11月15日

各 位

一般社団法人全国銀行協会

中小企業金融等への取組みに関する申し合わせについて

 一般社団法人全国銀行協会(会長:藤原弘治 みずほ銀行頭取)は、本日開催の理事会において、中小企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業金融等の取組みに全力をあげるよう、以下のとおり申し合わせを行いましたので、ご連絡申しあげます。

 

中小企業金融等への取組みについて


 わが国経済は緩やかに回復しており、企業収益が過去最高を更新し、今後も雇用・所得環境の改善が続くなかで、回復基調が続くことが期待される。しかしながら、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動がわが国経済に与える影響には引き続き留意する必要があり、また、相次いでいる自然災害の経済に与える影響に留意する必要がある。

 このような状況のもと、好調な企業収益を設備投資の増加や賃上げ、雇用環境の更なる改善等につなげることによって、経済の好循環の更なる拡大を実現していくことが益々重要となっている。私ども銀行界も、引き続き政府や日本銀行と緊密な連携を保ちつつ、金融面からわが国経済をしっかりと下支えし、企業の持続的な成長ならびに地域経済の発展に貢献していくことが期待されている。

 具体的には、取引先企業の経営課題やニーズを把握し、事業性を適切に評価したうえで、外部機関や外部専門家との連携も図りながら、経営改善や生産性向上などの企業の価値向上につながる有益なアドバイスやファイナンスの提供、あるいはビジネスマッチングに積極的に取り組むなど、顧客本位の金融仲介の取組みを継続的に進めていくことが求められている。

 また、「経営者保証に関するガイドライン」のより一層の周知・活用に努めるとともに、事業承継時の課題への対応等、経営者と金融機関の深度ある対話を更に進めながら、担保・保証に必要以上に依存しない融資に取り組み、より質の高い金融サービスを提供していくことが必要である。

 とりわけ年末に向けては、企業等の資金需要が高まることに伴い、企業金融が逼迫しやすくなる時期である。私ども銀行界は、企業の持続的な成長ならびに地域経済の発展に一層貢献していくべく、企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業等に対する金融仲介機能の発揮に全力をあげて取り組むことを申し合わせる。

【本件照会先】
業務部 井出野 Tel.03-6262-6655