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2018年3月15日
各 位
一般社団法人全国銀行協会
全国銀行協会におけるSDGsの推進体制、および主な取組項目について
一般社団法人全国銀行協会(会長:平野信行 三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)は、本日開催の理事会において、来年度以降における当協会のSDGs推進体制、および主な取組項目を決定いたしました。
2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」においてSDGs(持続可能な開発目標 Sustainable Development Goals)が採択され、国連に加盟するすべての国が2015年から2030年までに持続可能な開発のための諸目標の達成に向け行動することを宣言、政府においては「SDGs推進本部」を設置する等、取組みが進められているところです。
また、長期的な投資の視点として重要性が増している、ESG(Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス))の課題への取組みに関しても、これらの視点を反映した投資行動を促す責任投資原則(PRI)が、2006年に国連によって提唱されたことをきっかけに、ESG投資への関心が高まり、議論が活発化しています。
日本の銀行界においては、これまでもお客さまへのサービス提供、社会インフラの一端を担うという点での金融インフラの整備、社会貢献活動の実施等の観点で、さまざまな取組みを行ってきたところでありますが、更に中長期的な視点において、SDGsで掲げられている課題に対する取組みを強化するため、SDGsの推進体制および主な取組項目を決定したものです。
本日決定した内容は、以下のとおりです。
1.推進体制
- 当協会の企画委員会の傘下に新たに、「SDGs/ESG推進検討部会」を設置し、関連する検討部会(決済業務等の高度化に関する検討部会、税・公金収納効率化検討部会、金融犯罪対応等検討部会、マネー・ローンダリング問題検討部会、人権・同和問題検討部会、融資業務態勢検討部会等)と連携しつつ、SDGsの推進に関する全体施策の推進を行う。
- 環境省が主催するESG金融懇談会等、政府においてもESGに関する議論が進められており、これらのテーマについても本部会にて検討する。
- なお、本取組みについては年度毎にPDCAサイクルによるフォローアップを行い、取組み状況を公表する。
2.具体的な取組項目(大項目に記載の目標は、SDGsの17目標)
課題(大項目) | |
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課題(中項目) | 30年度の具体的な取組み |
1.会員行の取組み状況の把握、融資ポリシーの策定に係る各種サポート(共通) 【主担当:SDGs/ESG推進検討部会】 | |
(1)全銀協としての取組み状況の整理・確認(ESGに関するアンケート等) |
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(2)融資ポリシー策定に関する研究・調査等 |
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2.金融経済教育の推進・拡大(目標〔4〕) 【主担当:SDGs/ESG推進検討部会】 | |
(1)金融経済教育の推進・拡大 |
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3.決済高度化、FinTech等を通じた顧客利便性向上に資する取組み(目標〔9〕) 【主担当:決済業務等の高度化に関する検討部会、税・公金収納効率化検討部会】 | |
(1)XML電文への移行 |
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(2)全銀システム稼動時間拡大 |
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(3)オープンAPI推進 |
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(4)手形・小切手機能の電子化に向けた取組みの推進 |
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(5)税・公金収納・支払の効率化の検討 |
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4.TCFD提言、および低炭素問題についての研究、対応(目標〔13〕) 【主担当:SDGs/ESG推進検討部会】 | |
(1)TCFDの提言を受けた取組みに関する調査 |
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(2)低炭素社会実行計画における目標値の必達 |
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5.金融犯罪およびマネー・ローンダリング、FATFへの対応(目標〔16〕) 【主担当:金融犯罪対応等検討部会、マネー・ローンダリング問題検討部会】 | |
(1)金融犯罪防止に向けた取組み |
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(2)FATF第4次審査への対応 |
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6.女性活躍推進、働き方の改革推進(目標〔5〕) 【主担当:SDGs/ESG推進検討部会】 | |
(1)女性活躍推進、働き方の改革推進 |
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7.人権に関する対応(目標〔5〕、〔10〕) 【主担当:人権・同和問題検討部会、SDGs/ESG推進検討部会】 | |
(1)人権に関する対応 |
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8.地域経済の活性化、地方創生への取組み(目標〔8〕) 【主担当:融資業務態勢検討部会】 | |
(1)地方創生の取組み推進 |
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当協会といたしましては、今後、持続可能な社会の実現に向け、本取組みを推進して参ります。