2019年11月14日

各 位

一般社団法人全国銀行協会

中小企業金融等への取組みに関する申し合わせについて

 一般社団法人全国銀行協会(会長:髙島 誠 三井住友銀行頭取)は、本日開催の理事会において、中小企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業金融等の取組みに全力をあげるよう、以下のとおり申し合わせを行いましたので、ご連絡申しあげます。

 

中小企業金融等への取組みについて


 わが国経済の先行きは、輸出を中心に弱さが長引いているものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待される。しかしながら、通商問題を巡る緊張、海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要があり、また、相次ぐ自然災害の経済に与える影響に十分留意する必要がある。

 このような状況のもと、政府は、「成長戦略実行計画」等にもとづき、潜在成長率の引上げによる成長力の強化に取り組むとともに、成長と分配の好循環の拡大の実現を目指しており、私ども銀行界も、引き続き政府や日本銀行と緊密な連携を保ちつつ、金融面からわが国経済をしっかりと下支えし、企業の持続的な成長ならびに地域経済の発展に貢献していくことが期待されている。

 銀行界は、取引先企業の真の経営課題やニーズを的確に把握し、事業性を適切に評価したうえで、外部機関や外部専門家との連携も図りながら、経営改善や生産性向上などの企業の価値向上につながる有益なアドバイスやファイナンス、あるいはビジネスマッチングの提供など、引き続き質の高い金融仲介機能の発揮が求められている。

 また、「経営者保証に関するガイドライン」のより一層の周知・活用を図り、事業承継時の課題への対応等、経営者と金融機関の深度ある対話を更に進めながら、担保・保証に必要以上に依存しない融資に取り組んでいくことが必要である。

 とりわけ年末に向けては、企業等の資金需要が高まることに伴い、企業金融が逼迫しやすくなる時期である。私ども銀行界は、企業の持続的な成長ならびに地域経済の発展に一層貢献していくべく、企業等の資金需要に柔軟かつ積極的に対応し、中小企業等に対する金融仲介機能の発揮に全力をあげて取り組むことを申し合わせる。

【本件照会先】
業務部 岡島 Tel.03-6262-6655