2010年3月23日

永易会長記者会見(三菱東京UFJ銀行頭取)

斉藤専務理事報告

 事務局から3点ご報告する。
 1点目は、本日、理事会に引続き総会を開催し、お手許に配付した資料のとおり22年度の理事を選任した。任期は4月20日からとなる。会長、副会長については、4月20日に開催する理事会で選任する予定である。
 2点目は、「全国銀行資金決済ネットワーク」を設立することについてである。
 本年4月1日に「資金決済に関する法律」が施行されることを受けて、当協会では、資金清算機関を新たに立ち上げて、全銀システムの事業を引継ぐこととした。名称は、「一般社団法人 全国銀行資金決済ネットワーク」とし、信頼性の高い金融インフラの構築に引続き貢献することを目指している。
 3点目は、金融円滑化に資する施策についてである。
 本日、全国の銀行と連携して、お取引先企業の営業支援のための情報を受発信するサイト「全銀e-ビジネスマーケット」を立ち上げた。企業の皆さまには、本サイトへの登録や閲覧をしていただき、積極的にご活用いただきたい。
 私からの報告は、以上であるが、本日ご報告した内容について、さらにお知りになりたい点があれば、事務局にご照会いただきたい。

 

会長記者会見の模様

(問)
 郵政改革法案関連であるが、亀井郵政改革・金融担当大臣は、郵便貯金の預入上限引き上げについて、明日までに最終判断というような発言をしているようである。改めて法案内容の見通し、金融界としての意見をお願いする。
 また、仮に預入限度額が大幅に引き上げとなった場合には、どのような対応策を考えているのか、併せてお願いしたい。
(答)
 郵政改革法案についてのご質問であるが、この件については、今、コメントされたように、「明日、亀井大臣が決断をされる」と大きく報じられている。したがって、このタイミングで私が、その方向性とか見通しをコメントするのは相応しくないと思うので、特に見通しについてはコメントを差し控えさせていただきたいと思う。
 私どもは、昨年10月の政府の閣議決定以降、銀行界の意見を常時発信してきた。先般2月8日、郵政改革素案が出されたが、これに向けて、またその後も、ずっと意見発信を続けてきた。
 その結果、前回も申しあげたが、素案の内容には、我々の主張の一部は採用されている。例えば、公正な競争条件については「競争条件の公平性に配慮」と、地域金融機関については「中小地域金融機関等の立場にも十分な配意」と盛り込まれた。加えて、ユニバーサルサービスについては「郵便、金融とも基本的な内容に留める」と、業法についても「業法の規制・監督下に置くこと」等、私どもの主張の一部はもう採用されている部分もある。
 しかしながら、私どもの主張のポイントは、従前から申しあげているとおり、完全民営化ではなく政府関与が残る郵便貯金事業については、競争条件が決定的に違うので、「公正な競争条件の確保」の観点と、「官業は民業の補完に徹するべき」という大原則から、民間銀行と同等の業務範囲の拡大は認められない、ということにある。これまで、民営化を前提に業務範囲が広がっているので、この部分についてはむしろ逆であると申しあげてきた。したがって、足元よく議論される預入限度額の拡大というような動きは、こうした考え方に全く反するわけである。
 またこれも前回申しあげたと思うが、政府関与の残る郵貯の業務範囲の拡大は「大したことない」と思う向きもあるかもしれないが、地域金融機関の場合は、やはり大きな影響を受けると思う。繰り返し申しあげているとおり、特に有事の際には、預金シフトが、時に大幅な預金シフトも想定される。そうなると、やはり地域を支える地域金融機関の金融仲介機能は、大幅に減殺されることになる。その結果、地域経済、ひいては国民経済全体にも負の影響を与えるといった循環が想定される。つまり、私どもは、こうした主張を金融機関のエゴではなく、「本質的に良くないこと」と主張しているわけである。
 繰り返し申しあげるが、私どもは、郵便貯金事業に政府関与が残るのであれば、預入限度額だけではなく、業務範囲全体を極力抑制的にし、少なくとも拡大はありえないというスタンスで臨みたいし、是非、政策当局もその点にご配慮賜りたいと強く思っている。


(問)
 政府は今月の月例報告で、景気認識を若干引き上げた。一方で、日銀は一段の金融緩和を行ったわけであるが、改めて、景気の現状についての認識をお聞かせ願いたい。
(答)
 わが国の景気についてのご質問であるが、やはり海外景気の回復と経済対策効果、よく外需・公需と言っているが、これを背景にして持ち直しの動きを続けており、日銀のコメントはそのとおりであろうと思う。ご存知のとおり、昨年10-12月期の実質GDP成長率は改定値でも前期比年率3.8%という高い伸びを示している。これはやはり、今申しあげたとおり、中国を中心とするアジア向けの輸出が好調であったということがベースにある。また、経済対策効果としてエコポイント等も非常に効いており、したがって自動車、家電という主要商品が売れている。それと、昨年10-12月期のトピックスとして、設備投資が、水準はまだまだ低いが若干プラスに転じたというのはポイントだったと思う。
 これに連れて、景気は持ち直しの動きを続けてきたということである。ポイントは、足元以降どうなるかということだと思うが、もうすぐ年度末であるが、年度初にかけてやはり景気回復のピッチは落ちるという見通しではないかと思っている。
 これは、やはり回復を続けている日本経済を支えている二本柱のうち、輸出は、常に前期より更に伸びない限り伸び率は上がらない。ずっと高い伸びを続けて更に上乗せがないと伸び率は上がっていかないのだから、やはり低下していくであろう。エコポイント等の経済対策効果も時間の経過とともに、だんだん景気への上乗せというのは効かなくなる。他方、先ほど設備投資の話を少ししたが、自律的な民需の力、パワーというのはまだまだであるという状況の下では、やはり当面、来年度の初めにかけては成長、回復のピッチは少し落ちるだろう。ただ、先ほどから申しあげているとおり、その二本柱に支えられた回復基調を損なうまでにはならないであろう。したがって、以前の会見でリスクシナリオとして二番底リスクと申しあげたが、このリスクはかなり軽減しているのではないかという印象はある。
 景気が本格的にどちらに向かうかといえば、やはり、来年度の後半辺りに、できればその辺りで民需も一つの牽引車として良い形で回復してもらいたいと思っている。その辺りが一つの分水嶺になるのかなと思っている。


(問)
 2点質問させていただきたい。
 まず1点目は、年度末を控えて、日本の企業の資金繰り状況を聞かせていただきたい。
 2点目は、話ががらりと変わるが、先ほど会長は、海外景気の行方が日本に関係があると話されていたが、ヨーロッパでギリシャの財政危機が問題視されているが、対ギリシャのEUの支援対策が出てきたことでヨーロッパの一部財政問題は解決したと見ているか。
(答)
 資金繰りが企業にとって一番きついのは年度末と年末の2回であり、その次が9月である。現在、資金需要自体は非常に低調だと思うが、資金繰りに対する需要という意味では、相応の需要が出てくるであろう。金融円滑化法を急いで12月4日に出したのは、年末の対策のためという面があった。これが本当に効くのはこの3月末ではないかと思っている。都銀を中心とした9行だけであるが、12月・1月の条件変更等の申出実績をみていただくと、従前を大きく上回るピッチで伸びている。住宅ローンはそうではないかもしれないが、中小企業については、3月末はさらにそれよりも多い申し入れがあるだろうと思っている。金融機関としては、社会的責務として、そうした申出に応えていかなければならない、と思っている。
 がらりと変わってヨーロッパの話であるが、ギリシャについては、巷間言われているとおりかと思う。EUの動きを見ていると、大枠では支援するということは同意されているようである。しかしながら、財政規律の問題になるので、相当きつい条件が突きつけられているし、ギリシャとしてもこのようにしたいという案が出ており、こういうところのせめぎ合いが続いていくのだろうと思う。しかしながら、EUトータルで見ると、必ず最終的にはIMFと同様、いろいろな条件は出すが非常に困ったときには支援するというスタンスははっきりしている。したがって、少なくともこの問題がどんどん広がって、よく言われているような大騒動となるという可能性は非常に低いと見ている。


(問)
 郵政の話に戻るが、預入限度額の拡大という考え方の背景には、ユニバーサルサービスを守る、そのためのコストを賄うためということがあるようである。こうしたかたちで預入限度額を上げなければコストが賄えないのかどうかよく分からないが、そのような政府の主張についてどう思うか。裏返して言えば、金融機関の収益を収奪してユニバーサルサービスを守るという考え方に聞こえなくもないが、そういう点についてどう思うか。
(答)
 ユニバーサルサービスを守るためにコストが要るというのはよく聞く議論である。しかし、例えば本当の過疎地等をどうするのかという議論もよく出るが、先月公表した私どものレポートにもあるとおり、民間金融機関のない地域は非常に少ない。こうした民間金融機関のない地域を郵貯でカバーするためにどれだけコストが要るのか、ということと思う。また、ユニバーサルサービスと称しているものの具体的な内容や、これをどうするのかという議論が尽くされないまま、「ユニバーサルサービス」と言っていると思う。こういったことについて、本当の意味での議論が不足しているのではないかという気がする。
 したがって、現段階では、それをやるために業務範囲を拡大するという論拠には乗れない。少なくとも、本当の意味でここまで措置する必要がある、それにはこれだけのコストが要る、一方で現在の郵便や郵貯の収益はこうなっている、といった検証をしたうえであれば議論になると思う。ただ、今の段階では議論にもならないと思っている。


(問)
 金融政策であるが、17日に日銀が発表した追加緩和策の効果についてどのようにお考えか教えていただきたい。
(答)
 これは昨年12月の新型オペ導入に続く2回目である。新型オペについて少々おさらいすると、0.1%での資金の放出だから、これは企業金融支援特別オペと変わらない。ただ期間が3か月、ターム物であるということが、従来のオペと決定的に違ったということである。これは広い意味で言うと、量的緩和である。その一種であるので、一つの見方としては、企業金融支援特別オペというのは3月で終わるので、それを止める代わりに新型オペを増額すると見ることができなくはない。量的にも新型オペ増額分が10兆円で企業金融支援特別オペの残高が6兆円くらいだったと思うので、そのように見られなくはない。ただ私は非常に効果がある、非常にタイムリーな施策であると思っている。
 新型オペの効果のあるところは、要は短期金利の長めのもの、すなわち3か月ものとか6か月ものはやや高止まりしている面があったが、これを下げる意味がある。もう一つは長期金利の短めのもの、これは10年もの、30年ものとよく言われるけれども、実際は2年もの、要するに残存期間がそのくらいのところまで来ているものは、いわゆる中期金利と言われるのだけれども、これを下げる効果があるということである。したがって、ベースレートが下がることによって、景気対策にもなる。実質的にそのゾーンの金利が下がるということだから、それにスプレッドを乗せたら、当然のことながら貸出金利はその分だけは理論的には下がるという効果があるわけである。
 金利に関して大きなポイントは何かというと、やはり為替に影響を与える。為替というのは、色々な要素で動くけれども、金利の面から言うと、金利が高いところの方が為替が高い、もちろんそれだけではないのだけれども、そういう要因になることは事実である。ということは、例えば、ドルとかユーロということに関しても、日本の金利が下がるということは、その金利差が広がって円高を抑える効果があるという面も無視できないと思う。現実に、12月に第1回の新型オペが実施された時の背景を考えてみると、一気に円高が進んでおり、これに対応して実施された。その結果として、新型オペだけの効果とは言わないが、ほどほどのところまで行き過ぎが是正された。今回も、2月の中旬から下旬にかけて、また80円台に突入しそうな気配もあったわけである。こういうものに効果を期待できるという面もあろうと思う。もちろんよく言われるデフレからの早期脱却のためというのも、一つの理由だと思う。そのように総合的に見て、非常にタイムリーな施策ではなかったか、金融界から見て非常に評価できる対応ではなかったかと思う。


(問)
 追加で、貸出金利を下げる効果があるという趣旨のことをおっしゃったけれども、これはそうするとTIBOR金利の引下げを期待する声も実際あるようだけれども、TIBOR金利は下がるというふうに考えてよいか。
(答)
 現実に下がっている。それが証左だと思う。


(問)
 個別行の話で恐縮なのだけれども、永易さんは今度MUFGの社長に就任されると思うのだが、特にそれに当っては会見とかなかったので、改めて抱負を一言伺えるか。
(答)
 この席には相応しくないご質問だと思うが、2年前に三菱東京UFJ銀行の頭取に就任する際に申しあげた気持ちは不変である。あの時申しあげたキーワードは、品格ある強い銀行にしたい、グローバルベースでも名誉ある地位を占める銀行にしたい、ということを申しあげたと思う。その銀行の部分をフィナンシャル・グループに置き換えていただければ、私の気持ちを表していると思っている。リーマンショック以降、1年半くらいの間、非常に厳しい金融危機の状態に突入した。したがって私どもだけでなく、あらゆる金融機関が、グローバルベースで危機対応モードに入り、危機対応に必死に取り組んできたと思う。私どもの個別銀行でも、証券化商品にしろ、株の問題にしろ、与信関連費用にしろ、さらにはコストの問題、自己資本の問題、こういうものに必死で取り組んできた1年半であろうと思う。私が4月1日に登板するタイミングで、こういう問題がすべてクリアになっているとは言わないが、やはり、危機対応モードから持続的成長に向けて舵を切るタイミングになっているだろうと思う。行内では、危機対応を構造改革と呼んでいたが、やはり構造改革から持続的成長のための経営改革に移行する、そしてトップライン増強策がすでに走っているが、こちらに軸足を移していくということをすでに行内的には発信しているが、グループ全体としてもそういう方向に軸足を移して行きたいと思っている。


(問)
 前回の会見で会長は、郵政改革の議論はこの2~3週間の間が勝負になるということで危機感を持たれていたが、その結果、手ごたえはどのようであったか。議論の場にならなかったということであるが、議論をしっかり行えるような努力を業界側の方で十分なされたのか。どのようなレベルでどのような主張がされたのかが、我々にはわからない。前回から今の足元の時点で、業界側の取組みはどのようで、何故、議論が行われなかったのか、お聞かせいただきたい。
(答)
 全銀協だけでなく、地銀協、第二地銀協、信金、信組も、精一杯の努力をされたと思っている。いろいろな政党の会議が複数回開かれている。そういう場において、私どもの主張を精一杯、十分に述べてきた。これは、全銀協もしかり、あらゆる業態しかりである。
 個別の国会議員に対しても、この前お配りしたパンフレットを中心に、私どもの考え方をご説明させていただき、ほぼパーフェクトな対応を進めてきたつもりである。その結果、こうしたタイミングを迎えているわけで、我々としては精一杯の主張をしてきたと思っている。
 その結果がどうなるかは、わからない。見通しについても、今のタイミングでは申しあげられることがない。努力はした、結果は待つのみである。ただ、これで終わる訳でもないと思っている。ここで政府が決断されたものが法案になり、その後、各論に入っていくものと思う。その段階においては、引続き私どもの意見を発信していきたいと思っている。


(問)
 銀行の融資は、足元低調である一方、国債の保有残高は、高く積みあがっているという状況だと思うが、4月以降新年度に向けて、こうした傾向が続くのか。ソブリンリスクも意識されているところであると思う。日銀のいろいろな緩和があったが、銀行が融資を積極化してこないと、なかなか効果が実態経済に及んでこないという指摘もあるかと思う。そのあたりの新年度に向けた取組みについて、どういったことをお考えかお聞かせいただきたい。
(答)
 一言お断りするが、銀行が貸出に積極的ではないということは間違いである。我々は必死に貸出案件を探している。ただし、我々の審査基準というのがあるので、それに合わなければ貸出は出来ないというのは大原則である。そういう意味で、ベースの資金需要は非常に細っているということである。設備投資は大企業ですら低調であり、中堅・中小企業はさらに設備投資を行っていない。運転資金についても、売上が伸びてこなければ、増加運転資金が出ない。そのような状況では、資金需要は伸びてこない。そのなかで、各々の金融機関は、貸出案件を求めて努力しているという状況であると思う。したがって来年度ということになると、少なくとも先ほど申しあげた景況感のとおり、来年度の後半辺りから民需主体の回復ということになれば、設備投資ないしは運転資金の需要が増加してくるであろうと期待している。是非、そういうところで貸出を伸ばしたいと思っている。貸出が伸びず、どうしても何かで運用しないといけないというときに、もちろん証券化商品とか社債とかCPもあるわけだが、それらとバランスをとりながら、結果として国債の保有が増えているというのは統計が示しているとおりである。ただ、以前も申しあげたが、国債のリスクにはソブリンリスクもあるが、日本国債を考えた場合、リスクのポイントは金利リスクである。金利リスクをミニマイズするためにデュレーションを考慮し、様々にポートフォリオを組んでいるわけである。ところが、バランス・シートに記載されるのは投資額の絶対値だけであり、そういうリスク管理の動きは出てこない。巨大なリスク量を持つという方向で運営しているところはないと思う。長いものではなく、極力デュレーションを短くする、そうすると当然のことながら、金利は低いから資金収益は落ちるが、そういうものとリスクとの関係を考えながら運用をしている。これは、私どもの銀行だけでなく、日本の銀行全体が、国債に対して臨んでいるスタンスであると思う。結論から言うと、現在の状況は、確かに現象面ではご指摘のような状況であるけれども、民需が本格的に回復し、設備投資、運転資金需要、こういう前向きなものが出てくることを期待している段階であると思う。


(問)
 個別行の話で大変恐縮だが、先ほど会長がMUFGグループの社長になって以降、名誉ある地位を占めたいという話があったが、その中でモルガン・スタンレーという大手金融会社との提携は非常に大きな意味・役割があると思うが、最近、証券会社のアナリストなどが、もしバーゼル資本規制次第では、MUFGはモルガン・スタンレーの優先株式を売却する可能性もあるのではないかとの話があるが、会長はその件についてどのようにお考えか。
(答)
 個別の問題へのコメントは控えたいが、モルガン・スタンレーとの戦略的アライアンスは私どもの十年の計である。やはり我々は、投資銀行業務―今、投資銀行業務というとやや揶揄されるが―、本質的な投資銀行業務というのは非常に大事な機能であるということ。モルガン・スタンレーは、その分野の一流、世界のトッププレーヤーであるということ。我々はその部分が弱いということ。ただしモルガン・スタンレーの持っていない大きな流動性、グローバルな本当の意味でのネットワーク、顧客基盤というものを我々は相当持っている。そういうもの同士がアライアンスを組むと、非常にプラスのシナジーが生じるはずである、ということで、我々はアライアンスを組み、その前提として、ちょうどリーマン危機の最たるところというタイミングであったので、我々が出資するというかたちになったわけである。したがって、現在も次の日本国内の証券統合に向けて最後の詰めをやっているところだが、その結果を見ていただきたい。国内的にも、グローバルベースでも効果をあげて、さすが良いアライアンスであったとアメリカでも言われ、日本でも言われるというようなアライアンスに仕上げていきたいと思っている。様々な金融規制の強化というお話があったが、色々なことが今後もあると思う。その時その時で一緒に色々考えていくことになるが、例えば業務範囲が多少狭まったとしても、我々の流動性ないしバランス・シート、モルガン・スタンレーのノウハウ、知見、大きな顧客基盤、というのをあわせれば、いろんな協力の仕方はあると思っている。
 2、3年後を見ていただきたいと思う。

別添資料:永易会長記者会見(三菱東京UFJ銀行頭取)