平成18年6月20日

各 位

全国銀行協会

「銀行の公正取引に関する手引」の改訂について

全国銀行協会(会長 畔柳信雄 三菱東京UFJ銀行頭取)では、独占禁止法および銀行法の一部改正、金融派生商品に係る不公正な取引(優越的地位の濫用)に対する排除勧告等を踏まえ、各銀行における独占禁止法への対応を図る際のガイドとして平成4年6月に発行した「銀行の公正取引に関する手引」(平成 14年6月改訂)を改訂しました。
銀行には、今後とも取引の透明性・公正性の確保に向けた一層の努力が求められていることを踏まえ、全会員に対し、本手引を活用し独占禁止法に対する理解をさらに深め、コンプライアンス態勢の一層の向上に取り組むよう周知することとしています。
今回の改訂の経緯等は別紙のとおりです。
手引の全文は全国銀行協会ホームページに掲載しております。

【本件照会先】
コンプライアンス室 荒井、西村 Tel.03-5252-4320、3775

(別紙)

  1. 「銀行の公正取引に関する手引」の位置付けと構成
    平成4年6月、各銀行における独占禁止法への対応を図る際のガイドとして発行(平成14年6月に一部改訂)。
    【手引の構成】
    「1.独占禁止法の概要」
    (1)目的、(2)規制内容、(3)銀行法等との関係、(4)違反に対する措置、(5)公正取引委員会の主な運用基準等
    「2.独占禁止法のコンプライアンス・プログラム」
    (1)経営方針としての位置付け、(2)独占禁止法の遵守マニュアルの作成、(3)行員の独占禁止法教育、(4)遵守状況のチェック、相談制度、(5)見直し体制
    「3.独占禁止法に関する行動指針」
    (1)貸出業務、(2)預金業務、(3)証券業務・証券取引関連事項、(4)委託元保険会社に対する不当な干渉、(5)その他業務、(6)業界会合
  2. 今回の改訂の目的
    • 独占禁止法および銀行法の一部改正のほか、金融派生商品に係る不公正な取引(優越的地位の濫用)に対する排除勧告など、下記の前回改訂後の事項を踏まえ、本手引を改訂した。
      【前回改訂後の主な事項】
      平成16年3月 全銀協・クレジット公正取引普及協議会、「クレジット公正取引自主基準」を策定
      平成16年12月 公正取引委員会、「金融機関の業態区分の緩和及び業務範囲の拡大に伴う不公正な取引方法について」を公表
      平成17年12月 金融派生商品に係る不公正な取引(優越的地位の濫用)に対する排除勧告
      平成18年1月 独占禁止法の一部改正
      金融庁、「取引等の適切性確保への取組みについて」を発出
      平成18年4月 銀行法の一部改正
  3. 主な改訂内容
    【独占禁止法の一部改正等への対応】
    1. 平成18年1月の独占禁止法の一部改正の内容を盛り込んだ。
      [1]課徴金算定率の引上げ、[2]課徴金減免制度の導入、[3]犯則調査権限の導入、[4]審判手続きの改正等
    2. 平成16年12月の「金融機関の業態区分の緩和及び業務範囲の拡大に伴う不公正な取引方法について」に掲げられている主要な事例を盛り込んだ。
    3. 平成17年12月の金融派生商品に係る不公正な取引(優越的地位の濫用)に対する排除勧告等を踏まえ、優越的な地位の濫用を防止するため、融資先企業に対して各種要請を行うにあたって、企業の選択の自由を拘束することのないよう、例えば、次のことに留意する必要がある旨を盛り込んだ。
      [1]当該要請に応じることが融資を行うことの条件になるものではないこと、[2]当該要請に応じなくても融資に関して不利な取扱いをするものではないことを相手方に明確に伝えること
    【銀行法等への対応】
    1. 平成18年4月の銀行法の一部改正の内容を盛り込んだ。
      [1]顧客に対し虚偽のことを告げる行為、[2]顧客に対し不確実な事項について断定的判断を提供し、または確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為、などの禁止
    2. 金融庁の「主要行等向けの総合的な監督指針」、「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の内容を踏まえ、相談・苦情への対応を盛り込んだ。
      [1]顧客に対する十分な説明を行う体制の確立、[2]苦情等の汲み上げ・分析・評価・業務改善を行う枠組みの構築などをコンプライアンス・プログラムに盛り込むこと
    3. 平成16年3月の全銀協・クレジット公正取引普及協議会の「クレジット公正取引自主基準」に掲げられている主要な事例を盛り込んだ。
      • クレジット事業の取引慣行についてどのような行為が独占禁止法に違反するおそれがあるのかを例示。
    4. 公益通報者保護法の施行を受け、内部通報制度の意義を盛り込んだ。