住宅ローンは固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきか?
住宅購入を前に多くの人が直面するテーマですが、では、実際のローン利用者はどちらを選んでいるのでしょうか。住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン利用者の実態調査(2021年4月調査)」によると、変動金利を選んだ人は全体の68.1%。対して、全期間固定型は11.2%。残りの20.7%が固定期間選択型(固定2年、3年、5年など)となっています。
同調査によると、2009年以降(年1~3回実施)はいずれも変動金利がトップでしたが、2017年頃からさらにその数値を伸ばし、先の調査では70%に迫るほどです。一方、全期間固定型は 6〜7年前の3分の1程度にまで下がっています。
変動金利が人気となる理由は、やはりその金利の低さでしょう。0.5%を下回る数値もいまやめずらしくありません。かつては借入額の倍と言われた総返済額も、この水準になると6~9%増といった程度。契約時に迷うのも無理はありません。
しかし、一方で心配となるのが金利上昇リスク。変動金利は市場金利の動きに関係なく、借入開始から5年間は返済額が固定されます。しかし、その間金利が上昇すれば、毎月の返済額に占める元本の割合で調整されるため、金利のアップ分を免れているわけではないのです。