欧州中央銀行（ECB）、追加金融緩和策を決定

欧州中央銀行（ECB）は、3月10日、追加金融緩和策を発表した。
　主な内容は以下のとおり。

1．政策金利の引下げ
　主要リファイナンスオペレーション金利を0.05％から0.00％へ、限界貸出ファシリティ金利を0.30％から0.25％へ、預金ファシリティ金利を▲0.30％から▲0.40％へそれぞれ引き下げる（いずれも3月16日から適用）。

2．資産購入プログラムの拡大
　資産購入プログラムの購入枠を月額600億ユーロから月額800億ユーロへ拡大する。また、ユーロ圏の非金融企業が発行する投資適格級のユーロ建社債を、購入対象資産に追加する（4月から適用）。

3．TLTRO2の導入
　4年間の貸出条件付き長期リファイナンスオペレーションの第二弾（Targeted longer-term refinancing operations2：TLTRO2）を導入する。6月、9月、12月、2017年3月の計4回のオペレーションが予定されており、金融機関は、住宅ローン等の残高を除く適格ローン残高の30％までECBから借り入れることができる。また、適用金利は、各オペレーション時点の主要リファイナンスオペレーション金利が適用されるが、適格ローンの貸出額が各金融機関毎に定められるベンチマークを上回った場合は、預金ファシリティ金利と同水準まで優遇される（6月から適用）。
（関係資料（英文）はwww.ecb.europa.euから入手可能）