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2016年3月11日

バーゼル銀行監督委員会(BCBS)、市中協議文書「開示要件(第3の柱)の統合及び強化」を公表

バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は、3月11日、市中協議文書「開示要件(第3の柱)の統合及び強化」(原題:Pillar 3 disclosure requirements - consolidated and enhanced framework)(以下「市中協議文書」という。)を公表し、6月10日を期限として、パブリックコメントに付した。
 BCBSは、銀行による情報開示の充実に取り組んでおり、本取組みの第1フェーズとして2015年1月に公表した最終規則文書では、現行規制の下でのリスク・アセットの内訳を詳細に示す包括的な開示雛型を新たに導入していた。
 市中協議文書は、本取組みの第2フェーズとして、主にBCBSや金融安定理事会(FSB)による直近の各種規制の策定や見直しに関連し、新規の開示要件(雛型)が提案されているほか、すでに最終化された各種規則文書に含まれる開示要件が一つの文書に統合されている。
 なお、本規制(第2フェーズ)は主に2017年度末(邦銀は2018年3月期末)の開示から適用され、原則として国際統一基準行が対象とされている。
 今後、BCBSは、2016年末に最終化予定の政策案件に関連するものを除き、2016年内を目途に第2フェーズを最終化する予定としている。その後第3フェーズとして、現在進行中の政策策定や見直し案件に伴う新たな開示などを検討し、2017年央を目途に市中協議を行う予定としている。
(関係資料(英文)はwww.bis.org、関係資料の一部仮訳はwww.fsa.go.jp、www.boj.or.jpから入手可能)