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2018年4月11日

経済産業省「クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会」、「キャッシュレス・ビジョン」および「クレジットカードデータ利用に係るAPIガイドライン」を公表

経済産業省に設置された「クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会」(以下「検討会」という。)は、4月11日、「キャッシュレス・ビジョン」および「クレジットカードデータ利用に係るAPIガイドライン」(以下「APIガイドライン」という。)を公表した。   検討会は、クレジットカード会社のAPI連携促進に向けた具体策等を検討することを目的として平成29年3月に設置され、カード会社とFinTech企業とのAPI連携のあり方に加え、消費者の利便性にマッチングした支払い手段のあり方、産業界・加盟店にも受け入れやすい環境のあり方といった観点から総合的な議論を行ってきた。今般公表された「キャッシュレス・ビジョン」および「APIガイドライン」の主な内容は以下のとおり。 ○ 「キャッシュレス・ビジョン」

 「キャッシュレス・ビジョン」は、キャッシュレス社会実現のため、加盟店側・消費者側双方の課題解消に資する取組みの方向性および方策を提言している。項目は以下の5点である。

  1. キャッシュレス決済の定義等
  2. 世界のキャッシュレス動向
  3. 日本のキャッシュレスの現状
  4. 日本の現状を踏まえた対応の方向性および具体的な方策(案)
  5. 今後の取組み

   また、今後の取組みとして、検討会は、大阪・関西万博(2025年)に向けて、「支払い方改革宣言」として「未来投資戦略2017」で設定したキャッシュレス決済比率40%の目標を前倒しし、より高い決済比率の実現を宣言するとともに、将来的には、世界最高水準の80%を目指していくとしている。この取組みは、今後設立される「キャッシュレス推進協議会(仮称)」において、オールジャパンの取組みとして産官学が連携して進めていくとされている。   ○「APIガイドライン」

 「APIガイドライン」は、API仕様やセキュリティ、利用者保護の対策について、規範としての方向性を示すことで、API連携に係る事業者におけるカードサービス提供の効率化や安心・安全な利用環境の創出等を目指している。項目は以下の4点である。

1.API仕様の標準化

2.セキュリティ対策および利用者保護対策

3.関係法規制、ガイドライン等との関係性

4.今後の取組み

(関係資料はwww.meti.go.jpから入手可能)