(最終更新日:2023年5月12日)
ZEDI(全銀EDIシステム)
ZEDIとは
ZEDI(全銀EDIシステム)とは、支払企業から受取企業に総合振込 ※1 を行うときに、支払通知番号・請求書番号など、さまざまなEDI情報 ※2 の添付を可能とするシステムです。ZEDIの導入によって、入金消込業務の効率化など、企業における資金決済事務の合理化が可能となります。
固定長からXMLへのシフトで振込が便利に
ZEDIは2018年12月25日に稼動を開始しました。ZEDIによって、企業間の振込電文について、固定長形式 ※3 から国際標準であるXML形式 ※4 (ISO20022 ※5 )へ移行し、EDI情報を拡充できます。
これまで総合振込の際に送信できるEDI情報は、固定長形式で20桁までと制限されていました。ZEDIの稼動開始により、総合振込のデータ形式が固定長形式からXML形式に変わり、多くの情報を自由に設定することができるようになりました。
たとえば、XML形式のEDI情報欄には、支払通知番号や請求書番号など、商取引に関する情報(商流情報)を添付可能となります。これにより受取企業側での売掛金の消込作業が効率化されるなど、事務負担の軽減が期待されます。

※1 総合振込とは、多数の振込を一括して実行できるサービス。
※2 EDIとは、「Electronic Data Interchange」の略称で、日本語では「電子データ交換」と訳されます。受発注に関して、支払企業から受取企業に伝達する電子的なメッセージとお考えいただくとわかりやすいです。交換されるデータは、受発注、出荷、請求、支払いなど、企業間での各種取引情報を想定しています。
※3 固定長形式とは、電文の長さや情報量が予め定められた電文形式。データ処理が容易という利点がある一方、格納できるデータフォーマットや格納できるデータ量が制限されるなどで不便でした。
※4 XML形式とは、電文の長さ等を柔軟に設計・変更することが可能な電文形式です。EDI情報にタグ等を付すことにより、EDI情報の意味づけが可能となります。なお、XMLとは「Extensible Markup Language」の略称で、日本語では「拡張可能なマークアップ言語」と訳されます。マークアップ言語として有名なものとしてHTML(Hyper Text Markup Languageの略称)があります。
※5 ISO20022とは、金融通信メッセージの国際規格であり、主にXML形式でデータを格納します。これにより、XML形式のメリットである電文の長さ等を柔軟に設計・変更することが可能です。
ZEDIの活用例:売掛金の消込管理への活用
受取企業は、請求書など商流情報と結びついた入金情報を取得できるため、消込作業の効率化等につながります。
支払企業は、受取企業からの支払いに関する問合せが減り、照会対応事務が軽減します。

官民一体となった取組み
本システムについては、金融庁 金融審議会「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ」報告(2015年12月公表)、「成長戦略フォローアップ」(2019年6月閣議決定)等でも提言がされており、金融庁の決済高度化官民推進会議でフォローアップを受けるなど、官と民が一体となって取り組んでいます。
ご案内リーフレット
ZEDIの概要をご紹介するリーフレットです。
※ 掲載準備中
FAQ(よくあるご質問)
ZEDI関連情報
- 中小企業の電子商取引・電子決済基盤連携実証調査の成果報告(中小企業庁 平成29年度「中小企業・小規模事業者決済情報管理支援事業」(受託事業者:株式会社NTTデータ経営研究所))【2019年3月】
- 情報処理事業者がXML電文の振込入金通知等を利用して電子領収書の発行業務を行うに当たっての手引きの策定について【2018年5月】
- 全銀協標準通信プロトコル(ベーシック手順およびTCP/IP手順)の取扱いについて【2017年11月】
- 「XML形式 適用業務およびレコード・フォーマット」の制定について【2017年8月】
- 広域IP網をベースとした「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」の制定について【2017年5月】
- 経済産業省・中小企業庁「金融EDI情報として格納すべき商流情報の整理について」【2016年12月】