次に医療保障ですが、これは本人(被保険者)が病気やケガをした際の医療費をカバーするものですから、死亡保障とは異なり、独身だから不要ということはありません。ただし、保障を厚くすればするほど、当然、保険料コストはアップします。家計とのバランスを考え、必要最小限の保障を合理的に確保するということを基本としましょう。
医療保障を選ぶ際、よく目安とされるのが入院給付金です。日額5,000円もしくは1万円が一般的ですが、20代であれば長期入院のリスクは低いと考えられます。したがって、5,000円の入院給付を、保険料の掛け捨てとなる定期タイプの保険で確保すればいいでしょう。
実は、民間の医療保障がなくても、病気やケガに対しては、公的な「健康保険」が発生する医療費を、いろいろな形でカバーしてくれます。そのひとつが「高額療養費制度」。1ヵ月の医療費の自己負担額が一定を超えると超過分は健康保険から出るという制度で、多くの場合、自己負担額は6〜9万円弱で済みます(※)。となれば、任意で用意する医療保障は必要最小限でいいということが言えるのです。
保険料コストは、定期的に発生する固定支出です。一般に貯蓄額がまだ少なく、収入も高くない20代であれば、そういった支出は極力抑え、その分貯蓄ペースを高めておくことが大切と考えてください。
(※)収入が多いとこれより負担が大きくなります。