消費者保護に関する対応

 全銀協は、銀行界の共通の問題意識にもとづき、お客さまに安心して銀行との取引をしていただけるよう、銀行と消費者間の取引の公正性確保のためのルールの制定や、トラブルを防止・解決するための取組みを行っています。

全国銀行協会相談室・あっせん委員会・銀行とりひき相談所

 全銀協は銀行法および農林中央金庫法上の規定にもとづいて国から指定を受けた指定紛争解決機関であり、「全国銀行協会相談室」を設置して、お客さまから銀行取引に関する相談や苦情を受け付けています。

 具体的には、「銀行の問い合わせ先を教えてほしい」という照会、「銀行との取引で必要な本人確認書類はどういうものか」「振り込め詐欺などの被害にあった際の対応はどうしたらよいか」といった相談のほか、「本人の口座から代理人が入院費を払い戻したい」といった要望、そのほか銀行業務に関する苦情を受け付けています。

 また、全国銀行協会相談室による苦情処理手続きを経ても銀行との取引に係るトラブルが解決しない場合には、全銀協が設置する「あっせん委員会」をご利用いただけます。「あっせん委員会」は弁護士、学識経験者、消費者問題専門家、金融業務等に係る有識者等で構成される中立・公正な委員会です。「あっせん委員会」は、お客さまと銀行の双方から資料等の提出を受け、適格性の審査の結果、受理された場合には、双方から事情をお聞きし、解決の見込みがあると判断した場合には、あっせん(和解)案を提示します。

 全銀協は、「全国銀行協会相談室」および「あっせん委員会」の業務が適正に行われるよう「苦情処理手続および紛争解決手続等の実施に関する業務規程」を制定しています。

 その他、全国銀行協会相談室は、経済的な事情等により住宅ローンやカードローン等の返済が困難となっているお客さま(個人)を対象に、カウンセラーによる「カウンセリングサービス」を実施するとともに、中小企業向け融資に関する相談窓口を設け、銀行からの融資に関する中小企業の方の相談・苦情を受け付けています。

 このほか、各地の銀行協会でも「銀行とりひき相談所」を設置して各種の相談等に応じています。
 

被災者の債務整理に関する取組み

 地震等の自然災害の影響を受けた場合、住宅ローン等を借りている個人や事業性ローンを借りている個人事業主が、これらの債務を抱えたままでは再スタートに向けて困難に直面する場合があります。こうした債務者への適切な支援を行うことは、自然災害からの着実な復興のために極めて重要です。

 全銀協は、金融機関等関係団体の自主的自律的な準則である「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の策定に参加しています。このガイドラインは、被災した個人や個人事業主の方が、法的倒産手続に頼ることなく、自助努力により生活や事業の再建ができるよう、債務整理を支援するための枠組みです。

消費者契約のあり方

 銀行は多様化するお客さまのニーズに的確に対応するため、創意と工夫によりさまざまな金融商品・サービスの開発・提供に努めています。この業務展開に当たっては、トラブルを未然に防ぎ、市場の健全な発展を図っていくことが重要であり、なかでも、情報量等に格差のある消費者の方々との間では、より適正かつ健全な取引関係を構築していく必要があります。

 このような観点から、全銀協は銀行と消費者との契約全般を対象とした「消費者との契約のあり方に関する留意事項」を制定しています。これは、銀行が適切な情報提供や契約内容の合理性・わかりやすさの確保等を進め、お客さまとの間でより対等な契約関係を構築していくための参考に資するものです。