投資によるリスクを軽減する方法として、もっとも重要とされるのが「分散投資」です。
具体的には「投資対象の分散」と「投資時期の分散」があります。
投資対象の分散とは、購入する投資商品を一つに集中をしたり、値動きが似たような商品に偏ることがないよう、分散させるということです。例えば、保有する投資信託を1本から複数にすることで、それぞれのリスクが平均化され、全体としてリスクを抑える効果が期待できます。しかし、複数の投資信託を保有しても、それらがすべて国内株式に投資する商品であれば、同じ値動きをしやすい商品構成となり、リスクは分散できません。国内債券や外国株式に投資する投資信託も加えることで、リスク分散となるわけです。
とくに最近は、投資の最低単位が少額化しています。そのため、投資に回せる資金が少ない個人投資家でも、商品の分散がしやすい環境にあります。
投資時期の分散とは、購入するタイミングをずらすということです。投資商品は、割安で購入することが望ましいのですが、それがいつなのかを見極めることは簡単ではありません。そこで、毎回同じ金額で定期的に購入(積立購入)をることで、平均取得単価を抑える効果が期待できます。これをドルコスト平均法と言い、高値で購入してしまうリスクを回避しやすくなります。
さらに、購入した商品をそのままにするのではなく、定期的に、あるいは投資環境が変化したら、保有する商品の組み替えをすることもリスク回避につながります。投資商品の価格の変動により、分散の割合に偏りが生じ、気づかないうちにリスクを多く取っているケースがあるからです。