経理業務を格段にスムーズにする「ZEDI」

「売掛金と入金額が一致しない」「振込先からの問い合わせが後を絶たない」など、企業の経理業務は何かと大変です。こういった経理業務に関わる作業の合理化、効率化を実現するのが「全銀EDIシステム(愛称ZEDI〈ゼディ〉)」です。法人や個人事業主の振込において、ZEDIを活用することにより、格段にスムーズな経理作業を実現します。

ZEDIが実現する経理業務の大幅な効率化

ZEDIは、従来の金融EDIの自由度を格段にアップさせることで、支払企業と受取企業、双方の業務のさらなる効率化と生産性の向上を実現するシステムです。

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ZEDIによる金融EDIのさらなる進化

「EDI(Electronic Data Interchange)」とは、「電子データ交換」のこと。また、振込において、請求書番号や商品名などの取引情報を添付し、取引(振込)先との間で情報のやり取りを行う仕組みを「金融EDI」といいます。ただし、これまでは、振込電文に添付できる金融EDI情報はそのデータ容量が制限(固定長形式・最大20桁)されていました。これに対し、ZEDIを利用した振込では、企業間の振込電文を国際標準であるXML形式に移行することで、より多くの情報を自由に設定することが可能となりました。

経理業務に費やす時間を6割近く削減!!

経理業務において、より重要性が高く、かつ労力を要するのが、受取企業が入金に合わせて売掛金等の債権を確認していく「消込作業」。大量の振込に対して、それを受け取った企業では「売掛金と入金額が合わない」「どの取引の入金かわからない」などのトラブルが発生しやすいからです。また、支払企業でも振込先(受取企業)からの問合せへの対応に追われ、通常業務に負担が生じます。

そういった問題を解決するのがZEDIです。振込に際して、商品名や支払通知番号、支払通知発行日、請求書番号など多くの情報(商流EDI)の添付が可能となり、消込作業や問合せ対応から解放されますので、経理業務の効率化、負担軽減につながることが期待されます。実際に、中小企業庁による実証実験(※)では、経理業務に費やす時間を6割近く削減できたという効果も確認されています。

(※)平成29年度「中小企業・小規模事業者決済情報管理支援事業」で行われた実証実験

 

官民が一体となり取り組む

ZEDIは2018年12月25日に稼働を開始しました。現在、ZEDIによる金融EDIの活用は、経済発展と社会的課題の解決を両立する「Society5.0」の実現を目指す、国の戦略的取組のひとつです。関係省庁と産業界、金融界が連携し、官民が一体となって金融EDIの利用促進に取り組んでいます。

全国銀行資金決済ネットワークは、業界横断的な金融EDI情報標準として、デジタルインボイス標準仕様(JP PINT/JP BIS)に対応した「DI-ZEDI」を策定しております。

実際の利用に際しては、現在の振込方法がファームバンキング、インターネットバンキングの場合は、利用している各種ソフトウェアのバーションアップ等を実施。銀行窓口、ATM等を利用の場合は、まずはファームバンキング、インターネットバンキングの利用が必要となります。詳しくは、お取引金融機関にお問合せください。