確定拠出年金とは?

確定拠出年金(DC)は老後の資金を自分で運用する制度です。企業型と個人型の2種類があります。

確定拠出年金(DC)の概要

確定拠出年金(DC)とは、銀行などの運営管理機関が提示する金融商品を加入者が選択し、月々の拠出金を運用していくことで、将来受給する年金を確保していく仕組みです。

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少子高齢化や高齢期の生活の多様化など、社会経済情勢の変化を背景に、これまでの年金制度を補完するために2002年から導入されました。
従来の年金制度との大きな違いは年金受給額が人によって異なることです。年金資金運用のプラン、コースを自分で選択、指図します。これまでの企業年金と違い、転職の際にも移管が可能ですが、年金資金の運用結果は加入者自身の自己責任となります。
確定拠出年金(DC)では、銀行などの運営管理機関が提示するいくつかの金融商品をそれぞれの加入者が選択し、月々の拠出金を運用していくことで、将来受給する年金を確保していくしくみです。

確定拠出年金にある企業型と個人型の違い

運用プラン・コースによって、受給額に差ができる

確定拠出年金(DC)には、企業型と個人型(愛称「iDeCo(イデコ)」)があります。

企業型年金では加入できるのが「労使合意に基づき確定拠出年金制度を実施する企業の従業員」、掛け金の支払いは「会社からの拠出に加え、規約に定めれば、個人からの拠出も可能」となっています。

一方、掛け金を個人が拠出する個人型の加入対象は、2016年までは自営業者や企業年金のない会社員などに限られていましたが、現在は企業年金のある会社員(※)や公務員、専業主婦まで拡大されています。掛け金の支払いは、原則として個人からの拠出のみとなりますが、2018年5月から従業員数100人以下の企業を対象に個人型DCに加入している従業員に対し、事業主が追加で掛金拠出を可能とする中小事業主掛金納付制度が始まりました。

また、拠出できる限度額も異なります。企業型が月額27,500円(企業年金あり)と55,000円(企業年金なし)なのに対し、個人型は会社員が12,000円(企業年金あり)もしくは23,000円(企業年金なし)、公務員が12,000円、自営業者などが68,000円、専業主婦が23,000円となります。

(※)原則として企業年金制度があり、なおかつ企業型DCを導入している企業は、掛け金を一定以下にする規約変更をしないと、勤務する会社員は個人型DCを利用できません。