ディスクロージャー誌ってなに?

ディスクロージャーとは、財務内容や業務内容などの経営内容を開示することです。「ディスクロージャー誌」という場合はもう少し狭い意味で、「経営内容を開示した冊子」のことをいいます。
企業活動全般を判断するための情報が記されています。

なぜ銀行にディスクロージャー誌が必要?

銀行の収益性や健全性などを公表し、銀行の業績や抱えるリスクなどを明らかにするため必要なものです。取引銀行の経営現状を知らずに、万一破たんしたら…。あなたの大切な預金を守るためにもディスクロージャー誌をチェックしましょう。

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取引先の銀行は自己責任で選ぶこととなります。そのためには、銀行の情報を知り、判断することが重要です。銀行側は銀行に関する情報を入手していただけるように、「ディスクロージャー誌(情報開示誌)」を作成しています。

ディスクロージャー誌には財産や収支の状況といった財務内容だけでなく、その銀行の経営方針や、組織構成、取り扱っている金融商品・サービスの内容など、銀行の経営全般を知ることができる情報が掲載されています。

銀行の店舗にはディスクロージャー誌が備え付けられています。また銀行によっては、ウェブサイト上に情報を掲載している場合もあります。

ディスクロージャー誌で何がわかる?

ディスクロージャー誌を読むと、銀行の経営方針や財務内容、商品やサービスの内容がわかります。

またディスクロージャー誌には、銀行法によって、貸借対照表、損益計算書などの決算書類、自己資本の状況や不良債権の状況などに関する情報を掲載することが義務づけられています。

これらの情報をみることによって、収益力や健全性の度合いといった財務内容を知ることができます。

銀行のディスクロージャーはいつどこで見られる?

銀行の営業所(本支店)で最新の3月末、および9月末の経営内容を掲載したディスクロージャー誌をみることができます。

また営業所に備え付けられているディスクロージャー誌と同じものを各銀行のウェブサイト上で確認することもできます。

銀行のディスクロージャー制度、ディスクロージャー誌に掲載しなければならない開示項目は、銀行法施行規則で規定されています。

【 銀行法で開示が義務づけられている項目(事業年度)の例 】

  • 経営の組織
  • 営業所の名称および所在地
  • 銀行の主要な業務の内容
  • 直近の事業年度における営業の概況
  • 直近の5事業年度における次の事項
    • 経常利益または経常損失
    • 当期利益または当期損失
    • 資本金
    • 預金残高および貸出金残高
    • 自己資本比率 など
  • 直近の2事業年度における次の事項
    • 貸借対照表、損益計算書など
    • 業務粗利益および業務粗利益率
    • 資金運用収支
    • 利ざや
    • いわゆる不良債権の残高
    • 貸倒引当金の残高
    • 自己資本の充実の状況 など
  • リスク管理の体制
  • 法令遵守の体制