2500万円を20年返済、金利0.6%で借り入れると、5年後に700万円繰り上げ返済(期間短縮型)をすれば、試算されているとおり、完済時期は69歳まで短縮されます。ただし、返済額は毎月11万円ほど(ボーナス払いなし)。仮に予定額を繰り上げ返済できたとしても、一般に定年となる60歳から9年間も支払い続けなくてはなりません。
とくに定年後、公的年金が支給されるまでの5年間は大きな家計負担となることが予想されます。その間、再雇用や再就職等でまとまった収入が得られるのか。あるいは定年までに十分な老後資金が準備でき、ローンの支払いも含めた生活費が十分カバーできるのかどうか……。
老後にかかる生活費も把握しておく必要があります。もちろん不確定な部分もありますが、現在55歳であれば、現在の生活費からおよその額が類推できるはずです。また、たとえ新築を購入しても、10年後、20年後に住宅の補修が必要となります。一戸建てであれば、その費用は自身で計画的に準備しなくてはいけません。ポイントは、それらを考慮した上で、公的年金の不足分を補うだけの老後資金が準備できているかということです。
まずはそれらをしっかりと試算して、もしもプランに無理があるようなら物件価格を下げるべき。仮に借入額を1500万円に下げれば、毎月の返済額は約6万6000円。60歳とき700万円繰り上げ返済をすれば、その時点でローンはほぼ完済となります。あるいは、当初の返済期間そのものを短くすることも可能でしょう。ともあれ、より返済確実なプランを目指してください。