ここにご注意!投資信託

投資信託は、預金のように「預ける」ものではなく、資金を「投資する」金融商品です。預金とはまったく異なる商品で、元本保証がなく預金保険の対象外ですが、それ以外にも注意すべき点があります。

総合的な収支を確認!

投資信託は価格変動のある商品です。換金のタイミングによっては損失が出ることも利益が出ることもあります。一方、この価格変動によって損失が見込まれる場合、つまり、現在の基準価額が購入時の基準価額を下回っている場合でも、これまで受け取った分配金の金額を加えれば実際には利益が生じていることもあります。さらに、手数料や税金などの費用面も加味し、総合的な収支を確認しながら投資する必要があります。

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手数料や分配金を確認するためには

投資信託の資金の流れ

総合的な収支を踏まえた投資をするため、事前に把握しておきたいのが投資信託の手数料や分配金などです。そこで絶対に見ておきたいのが「目論見書」(もくろみしょ)です。

目論見書とは、その投資信託の投資対象や運用方法から、手数料や分配金、税金など、あらゆる重要な事柄が書かれている説明書です。投資信託購入の際には、目論見書をよく読んで内容を理解し、自己責任による投資を行えるようにしておくことが大切です。

投資信託の手数料の概要

3つの手数料が必要

  • 購入時手数料…購入申し込みの際に販売会社に支払う販売手数料です。ノーロードと言われる無料の場合もあります。
  • 保有時手数料…信託報酬と呼ばれるもので、投資信託の運用・管理にかかる費用として信託財産の中から日々支払います。
  • 売却時手数料…信託財産留保額といいます。売却時に投資家に渡す現金は、ファンドの株式や債券などを売却して確保します。その際に発生する売買委託手数料などを解約する人も負担します。徴収した信託財産留保額は信託財産中に保留されます。

投資信託から生じる利益とその税金

投資信託から生じる利益としては、次の3つがあります。

  • 収益分配金
  • 途中換金による利益(譲渡益)
  • 償還時の利益(償還時差益)

いずれの場合でも、これらの利益に対して20.315%(所得税15.315%(復興特別所得税0.315%含む)、地方税5%)の税金が課せられます。

仮に価格変動による売却時の譲渡益が発生したとしても、こういった手数料や税金によって譲渡益などの利益が少なくなることを踏まえて、総合的な収支を把握しながら投資することを心がけましょう。