「特定口座」とは何ですか?

特定口座とは、投資商品を保有する際に用意されている口座のひとつです。金融機関が私たちに代わって、保有する投資商品の譲渡損益を計算して「年間取引報告書」を作成するという特徴があります。

「特定口座」は投資の利便性を高める

2016年から、投資信託や株式と同様に、公社債と公社債投信についても売却や償還により譲渡損益が発生した場合は原則、確定申告が必要となりました。特定口座にそれら商品を預けることで、確定申告が簡単になります。

さらに読む

金融機関で公社債や投資信託を購入する場合、「一般口座(あるいは総合口座)」と「特定口座」のどちらの取り扱いにするかを選択することになります。一般口座では、それら商品を売却、償還した場合の確定申告について、自分自身で年間の譲渡損益等を計算し、確定申告をすることになります。
一方、「特定口座」では私たちに代わって、金融機関が確定申告に必要な「年間取引報告書」を作成します。さらに、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があり、前者を選択すれば確定申告そのものが原則不要となります。後者であれば、自分自身で確定申告を行う必要があります。
ただし、「源泉徴収あり」を選択しても、譲渡損失の繰上控除や一般口座、他社の特定口座との損益通算を行う場合は、確定申告が必要となります。

特定口座を開設するにあたり、申込手数料や口座管理手数料はほとんどの場合、発生しません。特定口座は1金融機関に1口座の開設となります。窓口もしくはインターネットでの申込みが可能な金融機関もあります。開設に必要なものは一般に、本人確認書類、マイナンバーが確認できる書類、口座のお届印などです。詳しくは利用する金融機関に問い合わせてください。

また、同じ金融機関に「一般口座」もしくは「特定口座(「源泉徴収あり」あるいは「源泉徴収なし」)」と併用してNISA口座を開設ができます。ただし、NISA口座で保有する投資信託などの商品を「一般口座」もしくは「特定口座」に移管することはできますが、その逆はできません。また、損益通算もできません。